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『BANANA FISH』シン・スウ・リン役千葉翔也さんインタビュー! 「シンは実力と純粋さを両立したリーダー」

2018.12.09 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 PASH!12月号では放送中のTVアニメ『BANANA FISH』の特集を掲載しています。ここでは、シン・スウ・リン役の千葉翔也さんインタビュの一部をご紹介。

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シン・スウ・リン役千葉翔也さんインタビュの一部をご紹介

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──ご自身が抱かれているシンの人物像を教えてください。

 リーダーとしての判断や指示に才能があるのに、個人の感情について言及されたときにはどうしても言い返してしまうという少年っぽさが覗く、ふたつの印象がある人物だなと思っています。役作りとしては、本編で出てくるアッシュがシンの印象を語る台詞が、彼を考える際の大事なポイントなのではないかと思っています。シンは自分の器がアッシュやショーターに敵わないと言いますが、彼はその純粋さで人に信用されるという器がある気がします。

 ケインやブランカのような自分より遥かに体が大きい人物たちと対等に話ができるのは、ボスとしての実力の裏付けもありますが、人として捻くれた部分や、悪意のなさなどがあるからではないでしょうか。アレックスたちのような他チームの部下ともなんだか仲良くなっているところは彼のすごくいいところだし、そういう点が親しみやすくて好きです。

──演じる際に心がけていることは?

 年上や、力を持つ相手にも臆さず自分の気持ちを伝えることができる勇気やカッコよさを重視しつつ、誰よりも純粋な部分も持ち合わせているという点を念頭において、お芝居をしています。

 具体的には、登場してしばらくは、頭がキレる部分、アッシュのような人物だとアレックスたちに思われるような、抑えたトーンにするディレクションがありました。それ以後はボスとして喋る部分と、素の少年らしさが垣間見えるようにしていきました。

──シンにとっての月龍はどんな存在なのでしょう?

 シンにとって李家の人間は古い考えで権力を振るう存在ですが、月龍個人としてみると、(特にアッシュや英二に対して)年相応に感情的になっている部分が多く、そういった点で気を張らずに接することができる存在なのかもしれません。

 本人に「若様」とあえて軽く呼んでみせることができるのはシンくらいなのだろうなと思います。自分より地位も権力もある月龍にほっとけないなと思うのは、中国人同士であるが故に、彼の背景や透けた悲しみが見えているのかも。

──ではシンにとってのアッシュは、どんな存在でしょう?

 出会った当初は、自分たちのリーダーであり大事な存在だったショーターの死を目の当たりにし、彼を手にかけたアッシュが許せないという反発から入りました。ただ彼の強さには悪意がないと感じ、純粋な強さを持つアッシュを見て、ちゃんと理解してから判断したいと思ったのではないかと思います。

 彼の辛い過去も要因となっているカリスマ性が、自分の引き出しにないものだと考えられる賢さがあるため、シンは余計に悔しいんです。真相を知り、今度はアッシュの強さだけではなくリーダーとしての才覚も目の当たりにしました。そこでボスを失って自分のなかに空いてしまっていた憧れや拠り所のような存在に、アッシュはなっていく気がします。それを見つけたことで、まだ少年のシンはこれからも成長できるのかなとも思います。

──最後に一言メッセージを!

 アッシュと英二のふたりの繋がりが生む優しさや、強さみたいなものを感じていただけたらと思います。ただふたりだけではなく、それぞれの登場人物が本気で生きようとしていたり、何かに必死なのが『BANANA FISH』の良いところだと思っております。何度も繰り返し観て、言葉一つひとつがなぜ紡がれたのかを考えてみてほしいです。

 長い間人の心に感動を与え続ける作品に関われたことを本当に誇りに思いますし、精一杯その瞬間瞬間のシン・スウ・リンを演じたいと思います。是非作品の最後までよろしくお願いいたします。

(※PASH!2018年12月号より抜粋)

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PASH! 2018年 12 月号 [雑誌]

■『BANANA FISH』
公式サイト:http://bananafish.tv/
公式Twitter:@bananafish_tv

ON AIR:
フジテレビ”ノイタミナ”にて毎週木曜24:55より放送中
ほか各局でも放送
配信:
Amazon Prime Video にて日本・海外独占配信
日本では毎話フジテレビ放送開始1時間後より配信予定

STAFF:原作=吉田秋生「BANANA FISH」(小学館フラワーコミックス刊)

監督=内海紘子
シリーズ構成=瀬古浩司
キャラクターデザイン=林 明美
総作画監督=山田 歩・鎌田晋平・岸友洋
ハードボイルド監修=久木晃嗣
色彩設計=鎌田千賀子
美術監督=水谷利春
撮影監督=淡輪雄介
編集=奥田浩史
音楽=大沢伸一
音響監督=山田 陽
アニメーション制作=MAPPA

CAST:
アッシュ・リンクス=内田雄馬
奥村英二=野島健児
マックス・ロボ=平田広明
ディノ・ゴルツィネ=石塚運昇
ショーター・ウォン=古川 慎
フレデリック・オーサー=細谷佳正
伊部俊一=川田紳司
ユーシス=福山 潤
ブランカ=森川智之
シン・スウ・リン=千葉翔也
ラオ・イェン・タイ=斉藤壮馬

あらすじ:
 ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。

©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH

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