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【休日アニメ三昧】20年経ってなお『ガンダムSEED』は新しい! “21世紀の『機動戦士ガンダム』”がスゴかったところとは?
2022.11.27 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
“休日の暇つぶしにアニメを観たい。でも何を観たらいいかわからない!”という人に向けて、オススメのアニメを紹介する“休日アニメ三昧”。今回紹介するのは、今年2022年10月5日に放送開始20周年を迎えた『機動戦士ガンダムSEED』(『ガンダムSEED』)です!
アニメ『機動戦士ガンダムSEED』は、21世紀に入って初めて制作されたTVシリーズの『ガンダム』作品で、2002年10月5日~2003年9月27日にかけて全50話が放送されました。
“新しい世代に向けた新たなスタンダード”を目指して制作された本アニメは絶大な人気を誇り、2004年に東京アニメアワードでアニメーションオブザイヤーとテレビ部門の優秀作品賞の2冠を受賞。
現在でもその人気はとどまることを知らず、海外初となる実物大ガンダム立像として、本作に登場する“フリーダムガンダム”の立像が中国・上海市の“三井ショッピングパーク ららぽーと上海金橋”に設置されるほど。
また、2022年10月5日には公式サイトのリニューアルや『機動戦士ガンダムSEED 20周年記念オフィシャルブック』の発売など、様々な施策が発表されました。本記事ではそんな『ガンダムSEED』の魅力を紹介していきます。
アニメ『機動戦士ガンダムSEED』はどんな作品?
本作の舞台は、C.E.(コズミック・イラ)と呼ばれる、人間が宇宙まで進出し、人為的な遺伝子調整が行えるまでに発展した世界(紀元)の話。
遺伝子調整を施されて生まれた人類“コーディネイター”とそうではない人類“ナチュラル”の軋轢が強まり、特にコーディネイターたちが暮らすスペースコロニー群(宇宙にある人工居住地)“プラント”所属の軍“ザフト”と、地球の反コーディネイター国家を中心とした組織“地球連合軍”の対立は激化して戦争状態にまで突入します。
そんな中、中立国の工業コロニー・ヘリオポリスにおいて、地球連合軍の秘密兵器“ガンダム”の奪取作戦をザフトが実行。戦火に巻き込まれたコーディネイターの少年キラ・ヤマトは、友人を守るために奪取されようとしていたMS(モビルスーツ:本作における人型兵器の総称)“ストライクガンダム”に乗り込み、ザフトと戦っていくことになります。
“新たなスタンダード”だけでなく“原点回帰”も目指した本作では、『機動戦士ガンダム』を意識した要素も多く見られており、併せて視聴すると様々な発見を楽しめます。もちろん、オマージュ一辺倒ということはなく、“非戦”をテーマに本作独自の物語が紡がれていくので、本作単体での視聴、特にガンダムシリーズの入門としてのチョイスには全く問題ありません!
なお、現在は一部完全新規作画によるHDリマスター『機動戦士ガンダムSEED』HDリマスターが存在しており、今から視聴する場合はコチラがメインとなります。HDリマスターでは、TV放送時には登場しなかった“パーフェクトストライク”の活躍や『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』、『機動戦士ガンダムSEED MSV』といった関連作のキャラクターのカメオ出演、主題歌の違いなどさまざまな差異があります。もしリマスター前の作品を視聴する機会があれば、見比べてみるのもオススメです!
今なお新しい21世紀最初の『機動戦士ガンダム』
『ガンダムSEED』の魅力としてまず触れたいのは、バリバリ動くMSたちが繰り広げる戦闘シーン! 現在でも古臭さを感じさせない演出は見どころ十分です。
キラが最初に乗り込むMS・ストライクガンダムは、3種類の特定状況に特化した装備“ストライカーパック”が特徴ですが、戦闘では装備の長所を生かすだけでなく、砂漠の砂を蹴り上げてミサイルを迎撃したり、シールドを即席のトラップとして活用したりするなど知恵を絞って戦う姿が印象的。思いもよらない戦いの連続に“次はどんな戦いを見せてくれるのか?”とワクワクするとともに、キラたちが置かれた極限状況の辛さを感じさせます。
一方、新たにキラが乗り込むフリーダムガンダムは作中最強クラスの性能によりパワフルな戦闘を展開。強敵との戦闘もスピードが増した内容となっており、爽快感抜群です。その他の機体に目を向けると、キラの親友であるアスラン・ザラが搭乗するイージスガンダムは、上半身を前後左右に分割する奇抜な変形方法が衝撃的。手足から伸びるビームサーベルを使ったアクロバティックな戦闘シーンを魅せてくれます。
▲窮地に陥った仲間を守るべく、フリーダムガンダムが戦場に降り立ちます。ヒロイックな登場やその華々しさからファンから名場面との呼び声が多いシーンです。
戦闘が激化していく物語後半になると、曲がるビームを撃つガンダムやトゲ付きハンマーを振り回すガンダムなど、クセの強い機体が登場。トリッキーな戦術を駆使する機体の登場により、ある種の“能力バトル”のような楽しみ方も堪能できます。
▲ひと目で“悪いヤツ”と感じられるデザインも秀逸。どのような攻撃を仕掛けてくるのか興味がそそられます。
また、演出にそのまま作用する秀逸な設定も注目ポイント。さまざまな専門用語が出てくる一方で、直感的に物語の展開を理解できるのでストレスなく作品を楽しめます。例として、ストライクガンダムをはじめとした一部の機体が有する“フェイズシフト装甲”は装甲の防御力が飛躍的に上がる機能を持っており、“メインキャラクターはなかなかやられない”という疑問への回答になっていると同時に“フェイズシフト装甲が切れる=主人公のピンチ”というわかりやすい演出にもつながります。
本作のキーワードのひとつでもある“コーディネイター”も、序盤は“MSを操縦できる才能”として機能し、“なぜ民間人の主人公(キラ)しか戦えないのか”というロボットアニメのお約束に対する回答にもなっています。
▲水中での戦いを得意とする相手に対しても、キラは高い適応力をもって応戦します。
▲フェイズシフト装甲が機能停止すると装甲色も変化。一目でピンチとわかる演出です。
演出だけではなく、物語も先を進んだ意欲作
非戦という非常にデリケートなテーマについて真っ向から切り込んでいく物語も本作の見どころのひとつ。テーマと裏腹に苛烈な戦争描写が描かれており、兵器だけでなく人の行動も過激になっていく姿は、ロボットアニメの一目でフィクションとわかる絵面にもかかわらず、リアルな恐ろしさを感じさせます。
▲核ミサイルで武装した大部隊が出撃するシーン。あまりの現実味のなさに“私たちの生きる現実でもふとした理由でこうなるのでは?”と、むしろ恐ろしさを感じてしまいます。
▲キラの憧れの女性であるフレイ・アルスター。戦争によって彼女が変わっていく様は、恐ろしさと同時に哀しさを感じさせられてしまいます。
また、戦争による心へのダメージの描写が多いのもある種の見どころ。ままならない状況や周囲からの何気ない一言に傷つき、精神的に追い詰められていくキラをはじめ、自分たちの正義に疑問を抱いたり、“死ぬよりは殺すほうがマシ”と諦観に至ったり、果てはこの世界そのものを呪うほどの憎しみを抱いたり……。戦争に心をむしばまれる登場人物の姿は強く記憶に残ります。
▲キラは友人を守るために、皮肉にも幼なじみのアスランと銃を交えることに。彼の身上を思うと非常に辛い戦いです。
▲キラにとって、戦いに勝つということは同胞を殺すということ。あまりに救いのない境遇に、慟哭することしかできません。
個人的な解釈ですが、強力な兵器の使用や残虐な行為など、悪意を伴った行動にはほぼ必ず“しっぺ返し”のシーンが描かれる本作では、非戦というテーマの中に“人の業”も描かれていると感じられます。
キラを例にとってみれば、友人を守るために必死に戦うことが敵の憎しみを買い、さらなる戦火が襲い来る……。 あらゆる登場キャラが、非情とすらいえる業を背負って生きており、その業が新たな憎しみと悲劇を生みだし、世界を破滅の方向へと追いやっていきます。
では、人は戦いをやめられないのか? 戦いが止まず業が積み重なっていく世界は破滅へ向かうのみなのか? それに対する回答を示した最終話は、視聴者を打ちのめすような凄惨さでありながらも、非常に力のこもったメッセージ性を持っており、一見の価値はあると言えるでしょう。
こんな人にオススメ!
アニメ『ガンダムSEED』は、令和の今なお“ウソでしょ!?”と驚くような展開の連続を、戦闘シーンとストーリーの両面で楽しめる骨太な作品です。
“ガンダムシリーズのアニメに触れてみたい!”、“ロボットの躍動的な戦闘シーンが好き!”という人はもちろん、“戦記モノのようなスケールの大きい話を観てみたい”という人にはぜひともオススメ。
戦争による多くの悲劇に直面しながらも、苦悩とともに成長し、自身の思いに徹しようとするキラ・ヤマトの姿を見守っていただければと思います。
▲キラの戦いが終わったとして、彼に平穏と救いは訪れるのか? 制作陣なりの答えがラストシーンに描かれていると感じられました。
オマケ:キャラ(MS)を推したい人は『機動戦士ガンダムSEED 20周年記念オフィシャルブック』の受注が始まる今がチャンス!
本記事ではオマケパートとしての紹介となりますが、『ガンダムSEED』は、アニメを視聴する中で多くの人が持っている“キャラ(MS)を推したい!”という気持ちにも大きく答える作品となっています。
ガンダムシリーズの特徴ともいえる濃厚な人間ドラマは本作でも健在で、キャラ個々人の視点から戦争を描くことでその心理の掘り下げが行われています。作中で非道な行いをしているキャラにさえもどこか感情移入できてしまう描写の細かさは脱帽モノ!
▲とある経緯でストライクに強い憎しみを抱くザフトのパイロット、イザーク・ジュール。過激な性格の彼ですが、劇中で描かれる彼の人となりを見ると、どこか親しみがわいてしまいます。
また、本作は人気の高さからグッズをはじめとした展開も豊富。プレミアムバンダイ内で確認できる『ガンダムSEED』関連商品では、メインキャラに関してはTシャツやタペストリーといった定番アイテムから、誕生日記念のロケットペンダントにグラス、果てはキャラクターのガンプラまで! 軍服風ブルゾンで同僚気分まで味わえるのはさすがの人気と言わざるを得ません。
さらに、2022年11月25日12:00より予約受付が開始された『機動戦士ガンダムSEED 20周年記念オフィシャルブック』は、放送当時から近年に至るまでの版権イラストの数々やキャラやメカなどの設定類を収録しており今から作品に触れる人も安心の内容。特に、本作の登場キャラクターが気になるという人は、今が最大のチャンスというべきタイミング。
A-on STORE、サンライズストア(プレミアムバンダイ)、ムービック通信販売他、多数にて受注が受付中なので、興味のある方は販売サイトをチェック!
※『機動戦士ガンダムSEED 20周年記念オフィシャルブック』は準備数に限りがございます。準備数に達した場合、注文受付が終了する場合があります。
アニメ『機動戦士ガンダムSEED』HDリマスター放送・配信情報
【放送】
テレビ埼玉:毎週木曜24:30~ 放送中
サンテレビ:毎週土曜23:30~ 放送中
【見放題配信】
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【都度課金配信】
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