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岡咲美保さんが語る“リムル様がカッコよくなる瞬間”とは? 『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』キャストインタビュー!
2022.12.10 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
11月25日に公開され、大ヒット上映中の映画『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』より、リムル役・岡咲美保さんインタビューを掲載します。
『転生したらスライムだった件』初の劇場版作品となる本作は、原作・伏瀬さん自らが原案を手がけた完全オリジナルストーリーが展開。人間からスライムに転生した主人公・リムルたちが、仲間のために陰謀に立ち向かう“絆”の物語が描かれます。
リムル役・岡咲美保さんインタビュー
――本作はストーリー原案を原作・伏瀬さんが担当する完全新作ですが、シナリオを見た時の印象はいかがでしたか?
アニメ『転生したらスライムだった件』には原作が存在するので、オリジナルストーリーが描かれると聞いた時にどのような内容となるのか予想もつかなかったのですが、実際に見てみると“しっかり伏瀬さんが描く『転スラ』だ!”と感じるところもありつつ、新しい国やキャラクターが出てきて普段と違う雰囲気になっていると感じました。
また、その中でどのようにテンペストが巻き込まれていくのかというところも気になっていたのですが、大鬼像(オーガ)の生き残り・ヒイロが物語のキーになっているという点は、導入が完璧すぎて流石は伏瀬さんだなあと感じました。
『転スラ』に親しんだファンならば、オーガの生き残りがいるとなれば親近感がわいてくると思います。また、ヒイロが困難に陥っていることを知れば、必ずそれをリムルたちは助けるだろうというところで、“こういう流れがあったんだ!”と驚かせるような、思いつかない所に王道な物語を作るという点に感動しました。
ふたを開けてみると、さまざまな絆にあふれた作品になっていたところも印象的でした。ベニマルと兄貴分であるヒイロとのぶつかり合いが一番の見どころだとは思いますが、それ以外にも、ヒイロとトワ、リムルと仲間たち、さまざまな絆を見ることができてほっこりしました。
もちろん、スリルのある展開もあって、『転スラ』らしいなと感じました。
――本作のテーマとして“絆”が強く意識されていることが予告やポスターから伺えます。劇中でそれを強く感じたシーンはありましたか?
リムルは、転生したばかりの洞窟をさまよっていたころに比べると、命を預けられる、そして命を懸けて守りたい仲間が増えたと思いますし、その仲間たちも強くなったと思います。
振り返ってみれば、今回のキーワードのひとつである“オーガ”も、最初は敵と勘違いされたところからここまで信頼できる仲間になれたことには強く絆を感じます。
また、ベニマルはリムルに恩を感じ、忠誠を誓っていますが、同じような関係がリムルたちの知らないところ、本作でいえばヒイロとトワの間に生まれていたことも印象的で“ヒイロにもトワにも信頼できる相手ができてよかったなあ”と感じました。
リムルはそこに介入することはありませんが見守っていたいなと思えるような絆だと思います。
見る人ごとに思い入れのあるキャラクターがいると思うので、それぞれ見えてくる絆の形も異なるとは思いますし、もともと魔物たちは忠誠心が強いという点もあるとは思いますが、その分絆が見えやすいなと感じました。
――本作に登場するオリジナルキャラのトワは、“統治者である”“周囲から慕われている”などリムルとの共通点が見受けられる点も印象的です。アフレコの中で感じたことなどがあればお願いします。
本作に登場するトワは、ティアラの呪いに侵されているという大変な立場なのですが、それでいうとリムルもなんだかんだとトラブルの渦に巻き込まれているようなキャラクターなんですよね(笑)。
その中で、どこに違いがあるかを考えると、リムルは前世の経験による余裕があって、その分周囲を俯瞰して一旦冷静になることができるんですよね。
リムルには転生ライフだからこその自由な部分があって、“打算もあっていいんだよ”とトワに教えるセリフが作中であるのですが、それがとても好きですね。
また、トワはヒイロやリムルなどラージャ小亜国の外にいるキャラクターと絡むことによって視野を広げて素敵な王女になっていくと思うとほほえましいです。
その他にも、リムルは守るべき相手がいるとカッコよくなって生き生きしているんですよね。本作では、トワという守る相手が現れたことで、また彼のカッコいい場面を見ることができたなあと感じています。
――本作直前で魔王の一柱に至り、リムルの力も非常に大きくなりましたが、演じていているときに心境の変化などはありますか?
リムルが強くなればなるほど安心感も強くなりますし、見える景色も大きくなるのでそういった部分の楽しみがあります。
演じる身としては、例えば戦闘シーンでは必死そうな息を入れず、戦いを決める時にしか息を入れないというような余裕感を醸し出さないといけないので、十代の頃に『転スラ』と出会って、今はもう二十代になったのですけれども、少しだけ背伸びして演じてる感覚もあるかもしれません。
とはいえ、今までリムルと過ごしてきた時間の中でそういった感覚もつかんできたのかなあと思っているので、マイク前でリムルのスイッチが入れば大丈夫とも思っています。
そういった意味では、息の入れどころといいますか、リムルが見せる余裕感も、リムルが好きな方は“流石はリムル様です!”となるので、本作の見どころのひとつなんじゃないかなと思います。
――予告は、オリジナルキャラや魔国連邦(テンペスト)の面々の活躍が気になる内容でした。映画でお気に入りだったキャラクターやシーンがあればご紹介いただければと思います。
リムルのシーンではなくて恐縮ではあるのですが、個人的に作品の序盤で感動したのはゲルドとヒイロが対面するシーンですね。
ヒイロは里を滅ぼしたのが豚頭族(オーク)だと思っていて、本当はその裏に黒幕がいたわけなのですが、それがわからないためにゲルドに切りかかってしまうんです。
しかし、ゲルドはオークが里を滅ぼしたことは事実でもあるのでそれを受け入れようとするんです。ゲルドの男らしさは初登場の時から感じていたのですが、このシーンですごく感動しましたし、“ここにつなげてくるのか!”という驚きや、“ゲルドには思うところがあったのかな”ということも考えさせられて、すごく好きなシーンの一つです。
――最後に、これから本作を鑑賞する方にメッセージをお願いします。
TVアニメから見てくださってる方はもちろん、劇場版で初めて『転スラ』に触れる皆様にとっても、オリジナルストーリーという非常に入口の広い内容となっているのでぜひ足を運んでいただいて、たくさん見ていただけるとさまざまなおもしろさを感じてだけると思います。
さらに、原作ファンの方も見ると“あっ!”と驚くようなキャラクターも登場するので楽しみにしていただきたいと思います。是非、たくさんの方に『転スラ』ワールドを堪能していただければと思います!
『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』作品概要
【公開表記】
11月25日より全国ロードショー
【スタッフ】
原作:川上泰樹・伏瀬・みっつばー
ストーリー原案:伏瀬
アニメーション制作:エイトビット
配給:バンダイナムコフィルムワークス
【キャスト】
リムル:岡咲美保
ヒイロ:内田雄馬
トワ:福本莉子
ベニマル:古川慎
智慧之王:豊口めぐみ
ヴェルドラ:前野智昭
シュナ:千本木彩花
シオン:M・A・O
ソウエイ:江口拓也
ハクロウ:大塚芳忠
クロベエ:柳田淳一
リグルド:山本兼平
ゴブタ:泊明日菜
ランガ:小林親弘
ゲルド:山口太郎
ガビル:福島潤
ディアブロ:櫻井孝宏
ラキュア:木村昴
『劇場版 転生したらスライムだった件 紅蓮の絆編』公式サイト
アニメ『転生したらスライムだった件』公式Twitter
(C)川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会