映画『聲の形』完成披露上映舞台挨拶が実施!
2016.08.25 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
早見沙織、松岡茉優、山田尚子監督が登壇 aikoからの手紙も公開
京都アニメーションの最新作となる映画『聲の形』の完成披露上映会舞台挨拶が2016年8月24日(水)に丸の内ピカデリーで行われ、早見沙織、松岡茉優、山田尚子監督が登壇した。
『聲の形』は『週刊少年マガジン』に連載され、「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位、第19回「手塚治虫文化賞」新生賞などを受賞した作品。まっすぐに「いま」と向き合う少年少女の姿を等身大に描き、全世代から共感と感動を呼んだ大今良時の名作である。今回はその完成披露上映会の舞台挨拶の様子をレポートする。
MCの呼びかけにより、ヒロイン西宮硝子役の早見沙織、小学生時代の石田将也役の松岡茉優、山田尚子監督が登壇し、早見は「今日観て頂けることが本当にうれしいです、最後まで楽しんでいって下さい、よろしくお願いいたします。」松岡は「私は小学生時代の将也を演じました。完成した映画が本当にすばらしくて…これから観る皆さんどうぞ楽しんでください。」山田監督は「ものすごく緊張しています。よろしくお願いします。」とそれぞれ一言挨拶した。
MCが登壇前に交わされた、それぞれのあだ名がはやみん(早見)、まっつん(松岡)、なおべえ(山田監督)だったというエピソードに触れるとこれからそう呼ぶことを3人は宣言。リラックスした様子で舞台挨拶に臨んだ。
それぞれが演じたキャラクターについて尋ねると、
早見「アフレコ現場や私の心意気としては、山田…なおべえ(笑)とお話をした際に(硝子は)伝えたいけどなかなか伝えられない、もがいてもがいて一生懸命生きている女の子でした。聖人君子というよりは一日一日を懸命に生きている、そういう気持ちでした。」
松岡「小学生時代の将也はいじめっこで、なんでだろうって思っていたんですが、将也とずっと向き合うと純粋で無垢で、彼が大好きになりました。この大好きな将也をこれから皆さんに観てもらうことができると思うと楽しみです。」
そして山田監督は「初めて原作を読んだ時から人の心に寄り添う、心のコアな部分に対して肯定的であろうとする、うまくいかないけどなんとか人と繋がろうとすることが描かれている作品だと思いました。「人と人」として対等に向き合うことを大事に描いていきたいと思って作りました。」と本作への思いを語った。
共演した印象的なシーンとして、早見、松岡は同じシーンをあげる。
早見「心に刺さるシーンが沢山あったのですが、小学生の硝子と将也が本当の意味でぶつかり合うシーンがあるんです。全然言葉になっていないんだけど伝わっている。それはこの作品の核になっているんじゃないかなと思います。」
松岡「そのシーンの収録の時は、わーっと感情的になりすぎて、声がでなくなってしまったんです。(笑)」
とアフレコ時を振り返った。
山田監督は「そのシーンは、将也は聴こうとしているし、硝子は伝えようとしている、お互いに向き合う大事なシーンだったので、そうお二人に思って頂けたなら良かったです。発する声を通してそれが伝わるすごいシーンになりました。」
そして、会場に来れなかった高校生の将也を演じた入野自由からのビデオメッセージでは「今回、映画『聲の形』で表現したいものはこれなんだっていうものがこのフィルムには詰まっていると思います。〝聲の形“愛を存分に会場の皆さんに僕の分までぶつけてきてください!」という激励を受けた。松岡は収録中に入野と会い、その後に臨んだクライマックスシーンでは変化があったそうだ。山田は「松岡将也と入野将也がひとりになった。奇跡的な出会いをしているなと思うほどすごかったんです。」と振り返った。
続いて、主題歌を担当したaikoからの手紙が代読されると、「すごいねー!!」と3人は声を揃え、山田監督は「主題歌のイントロがピアノの練習曲みたいな感じで小学生から高校生まで、その過程をずっとみていてくれるような感じがしてすごくいいんです。」と絶賛。
最後にはそれぞれ、
早見「ふんわりしたやさしい絵柄とやさしい音楽に包まれる映画ですが、内容は鋭利なところも描いています。自分が封印していたものがこじ開けられるような気持ちになることもあるかもしれませんが、今日この時間だけはそういうものを開放して、この作品と自分をぶつけあってほしいと思います。」
松岡「いよいよみなさんの元にこの作品が届くのがすごくうれしいです。わたしはこの映画をみて、過去を振り返ることも出来たし、ポジティブにもなれました。明日を生きることがすごく楽しみになります。皆さんにも優しくて温かくて、幸せな気持ちになってほしいです。」
山田監督「明日、もう一歩前に進むことができる、そんなちょっとした希望の兆しを灯せる作品になるといいなと思います。」
と締めくくった。
【aiko 手紙全文】
本日は映画『聲の形』完成披露上映会にお伺い出来なくて本当にごめんなさい。aikoです。
私は『聲の形』が大好きです。漫画を読んで感動して、そのままライブで1冊分のあらすじを話してしまうほどこの漫画が大好きすぎたんです。
そんな大切な『聲の形』の映画の主題歌のお話をいただけるなんて正直意味がわからないというか、嘘なんじゃないかと最初は思ってしまいました。スタッフの方に「本当に決まったよ」と改めて聞いた時はとてもとても嬉しかったです。
『恋をしたのは』は愛する人を想う心の底にある誰にも言えない位揺るぎない強い想いを書きました。
心の中は計れないし、痛みや喜び全てを同じ気持ちで感じる事は出来ないからこそ、想う強さを書きたかったんです。
硝子と将也、そして周りの仲間は私の憧れです。少しでもいいから『恋をしたのは』が『聲の形』の映画の道端で咲いていられる花になれたらいいなと願っています。
主題歌を歌わせて頂き本当にありがとうございました。
aiko
映画『聲の形』は2016年9月17日(土)より、新宿ピカデリーほか全国で上映される。ぜひ劇場に足を運んで、物語を見届けてほしい。
DATA
映画『聲の形』完成披露上映会舞台挨拶
日程:2016年8月24日(水)18:30~19:00
会場:丸の内ピカデリー スクリーン2
登壇者:早見沙織、松岡茉優、山田尚子監督
MC:松澤千昌アナウンサー
◆映画『聲の形』
ROADSHOW:2016年9月17日(土)
上映映画館:新宿ピカデリー ほか全国ロードショー
HP:http://koenokatachi-movie.com
Twitter:@koenokatachi_M
STAFF:
原作=『聲の形』大今良時(講談社コミックス刊)
監督=山田尚子
脚本=吉田玲子
キャラクターデザイン=西屋太志
美術監督=篠原睦雄
色彩設計=石田奈央美
設定=秋竹斉一
撮影監督=髙尾一也
音響監督=鶴岡陽太
音楽=牛尾憲輔
主題歌=aiko『恋をしたのは』
音楽制作=ポニーキャニオン
アニメーション制作=京都アニメーション
製作=映画聲の形製作委員会(京都アニメーション/ポニーキャニオン/朝日放送/クオラス/松竹/講談社)
配給=松竹
CAST:
石田将也=入野自由
西宮硝子=早見沙織
西宮結絃=悠木 碧
永束友宏=小野賢章
植野直花=金子有希
佐原みよこ=石川由依
川井みき役=潘 めぐみ
真柴 智=豊永利行
石田将也(小学生)=松岡茉優
STORY:
ガキ大将だった小学6年生の石田将也は、転校生の少女、西宮硝子へ無邪気な好奇心を持つ。
「いい奴ぶってんじゃねーよ。」自分の想いを伝えられないふたりはすれ違い、分かり合えないまま、ある日硝子は転校してしまう。
やがて五年の時を経て、別々の場所で高校生へと成長したふたり。あの日以来、伝えたい想いを内に抱えていた将也は硝子のもとを訪れる。
「俺と西宮、友達になれるかな?」再会したふたりは、今まで距離を置いていた同級生たちに会いに行く。
止まっていた時間が少しずつ動きだし、ふたりの世界は変わっていったように見えたが――。
◇aiko 36th Single『恋をしたのは』
発売日:2016年9月21日(水)
価格:1,200円+税
※初回限定仕様盤:カラートレイ&8Pブックレット
タグ