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『グラブル』ラガッツォになぜ「カワイイ」を感じるのか? ガラ悪インテリイケメンの魅力を言語化&分析してみる
2024.08.02 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
『グランブルーファンタジー(グラブル)』の特別生放送「お祭りはまだまだ続く!グラブル真夏の生放送!SP」にて、水着バージョンの新キャラクターが発表! 今回は、水着バージョンが発表されたキャラクターのひとり・ラガッツォの魅力について深堀します。
▲SSレア[アンノウン・エンカウンター]ラガッツォ(上限解放後)※水着バージョンの登場期間は8/31(土)11:59までとなります。
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ユーザーとしてはなじみ深いながらも、物語における重要な存在として登場したことで大きな注目を浴びた「ヴィンテージシリーズ」こと占星武器(ホロスコープ)。
そんな占星武器を巡る物語で登場し、初期は敵という立場ながらその態度と性格のギャップがユーザーの心を掴んだ(と思われる)ラガッツォは、風貌に反して「カワイイ」「愛しい」という評価もちらほら。今回は彼の「ギャップ」に注目して「かわいい」「愛しい」と言われる理由を考察していきます。
※本記事の内容は筆者による独自の解釈によるものです。Cygamesおよび『グランブルーファンタジー』開発チームの意見とは異なります。
キャラ紹介:ラガッツォ
年齢 | 18歳 |
身長 | 164cm |
種族 | ヒューマン |
趣味 | 知らない土地へ行くこと |
好き | 読書、トマトジュース |
苦手 | 女々しいやつ、小動物、昆虫 |
声優 | 吉野裕行 |
関連ストーリー | Marionette Stars Unbound Asterism 蒼海を征く暗黒特異点 |
温かき手のひらを求め彷徨う少年は、家族と慕う男に心を開く。星座の運命に翻弄され、長きに渡る呪縛から解き放たれた彼の前に広がるは蒼空。その果てにあるのは、規律か。はたまた自由であろうか。
(ルリアノート登場人物紹介 SSレア[規律と自由の二重奏]ラガッツォ より)
全空に23個存在し、それぞれが驚異的な能力を持つだけでなく、謎の存在「星晶獣アルゴー」の顕現に必要だという特別な武器「占星武器」。ラガッツォはそれらを巡る物語の中で現れた、裏社会で暗躍する組織「ナビス」に所属していた青年です。
※1▲接点が多いフェザーへの初期対応は「(仕事なので)相手を理解する気も必要もない」という、フェザーのモットーを真っ向から否定するモノ。ビジネスライクなスタンスが記憶に残った人も多いハズ。
2021年11月に開催されたシナリオイベント「Marionette Stars」での活躍により、ラガッツォに注目が集まりましたが、実は彼が物語に初めて登場したのは1年ほど前の「SSレア[蒼き迅雷の求道者]フェザー」「SSレア[咲き誇る筋肉]フィオリト」のフェイトエピソード。
【フェイトエピソード登場キャラ紹介】
フェザーが人助けをする中で邂逅した謎の少年、ラガッツォ。彼の圧倒的な強さを目の当たりにしたフェザーは拳を交えたいと強く望み、再会を熱望する。しかしラガッツォの背後に潜むのは、強大な犯罪組織の影だった──
#グラブル pic.twitter.com/jalaaJEIHn— グランブルーファンタジー (@granbluefantasy) November 19, 2020
フェザーの前には謎の強者として、フィオリトに対しては「センパイ」として……異なる立場で現れた彼の描写の中には謎も多く、“ただのヤンキーではないぞ……!”と警戒させるもので、ふたりを仲間に加えていたユーザーからはイベント前からひそかに注目されていた模様です。
※3▲部下が困っている際にさりげなく(?)助け舟を出す、「センパイ」としての面倒見の良さも描かれています。
ビジネス粗暴男性? ラガッツォ
“フェイトエピソードの主役(フェザー)をコテンパンに打ち倒す”という衝撃的なデビューを見せたラガッツォ。そんな彼の立ち位置は、占星武器を狙う裏社会で暗躍する組織「ナビス」の構成員にして、自身も占星武器・クリムゾンフィンガーの適合者という、これからの物語にガッツリと絡むことを期待させる重要人物でした。
しかし、初登場時は粗暴な態度に加えてフェザーを圧倒する姿が強烈な印象を与えたものの、いざ「Marionette Stars」で本格的に人となりが描かれると、その印象からは想像できない姿を見せてユーザーたちを驚かせることに。
ガラの悪い言葉遣いこそ崩さないものの、任務中の達成を最優先として拳を交えた相互理解を望むフェザーに取り合わないクレバーな姿勢を見せ、任務の外では同僚の態度をいさめたり、後輩のフォローを行ったりするなど組織人として模範的な行動を見せユーザーの印象を大きく塗り替えました。
そんなラガッツォは、現在では故あって主人公たちの騎空団に所属中。模範的な組織人としての振る舞いや、なにより占星武器にまつわる物語はまだまだ続くことが示唆されていることから、これからの動向が気になる人物です。
※4▲騎空団への加入に際して、社会的儀礼を気にするラガッツォ。我々の世界でも全く違和感がない組織人としての姿には、もはや新鮮さを感じます。
規律故の几帳面、規律故のビジネス粗暴?
シナリオイベント「Marionette Stars」以降の活躍によってユーザーにもジワジワと認知されていきましたが、ラガッツォの性格は仕事中の荒々しい言動に反して非常に几帳面。また、同イベントで判明した生い立ちも相まって一定以上の教養を身に着けていることが伺えます。
良家に生まれながらも「出来損ない」として愛されない幼少期を過ごし、義父・フェルディナンドとの出会いを経て、裏社会で暗躍する組織「ナビス」の監査屋になる……という、「人の顔色を窺って生きてきた」複雑な人生を送ってきたラガッツォ。しかし趣味は「読書」であり、発言の所々に読書から養われたであろう知性がうかがえるところを見ると、教養面では少なくとも恵まれた環境ではあった様子。
特に、自身のフェイトエピソードで家族関係に悩む子どもに気骨心を持つようアドバイスする姿は自身の経験を顧みる姿勢が見える一方、頑な態度の父親に対してその親心そのものは認めて丸く収めようとする姿には思慮深い姿勢を感じます。
※4▲幸福とは言い難い家族との記憶から、親子の問題には両方を立てる熟慮した対応を見せます。……その言葉遣いはともかく。
そんな性格からすると「なぜこんな粗暴な言動をしているのか?」と疑問が浮かぶところですが、「Unbound Asterism」では彼の真意を推察させるような場面が描かれています。
同イベントでは、両手を失い騎空団に一時的に保護されたラガッツォが記憶喪失となりますが、その際に出てきたのは普段からはかけ離れた「礼儀正しい青年」の人格。すぐに記憶喪失自体が尋問を逃れるための嘘だったことが判明するのですが、弁明に付け加えられた彼のコメントは「……最後にどんなもんか、体験すんのも悪かねェだろ。」とのこと。
ここでいう体験が「フェザーたちの仲間になる(=そうできる生き方)」だとしたら、逆説的にラガッツォの今までの生き方ではそれはできないということ。そう考えると、普段の粗暴な言動は、(かつて彼が読んだ本の中にいたかもしれない)「裏社会で暗躍する組織・ナビスにおいて、暴力をはじめとした是とされない行為をする人間」のイメージを具現化した姿が染みついてしまったものであり、本来のラガッツォとは全く違う……のかもしれません。
※5▲自らの末路を見越すと同時に、それを受け入れているラガッツォ。時には自罰的な心境をのぞかせることも。
何故人はラガッツォに「カワイイ」を感じるのか?
パッと見はヤンキーみたいな雰囲気に対して、非常に複雑な境遇と人間性を持つラガッツォですが、そんな彼に何故「カッコいい」のみならず「カワイイ」を感じるのか、そこには「対比効果」の存在が関係しているのではないでしょうか。
「対比効果」は人間の味覚に関する現象で、2種類以上の違った刺激(味)が対等ではない時に発生し、混ぜ合わせた時にどちらかあるいは両方の味が強く感じるようになります。ラガッツォにある「任務中や普段に見せる粗暴な態度」と「私人として時折見せる思慮深い性格(本来のもの)」というふたつの要素が、我々にキャラクターの魅力としての「対比効果」を発生させているのではないでしょうか。
※5▲イベント内ではビジュアル的な「対比効果」も見せていたり。普段とのギャップが印象に強く残ります。
粗暴さと思慮深さ、ビジネスとプライベートはどちらも相反した要素。一方が強調されて見える時、もう一方の要素は自然と小さく映ります。これによってラガッツォの立ち振る舞いには常に人間性の「対比効果=ギャップ」が発生します。ラガッツォにおける「対比効果」は高圧的な要素によって温和的な要素が強調される形が主であり、身近な例えでいえばヤンキーがこっそり捨て猫に餌を与えているようなもの。
※4▲猫ではありませんが、例えにほぼドンピシャな行動をしてしまうラガッツォ。社会規範的な理由を口にしているのも高得点です。
さらにいえば、ラガッツォにおいては「粗暴な言動」に対する温和的な対比要素が「高い教養(が隠し切れていない点もポイント)」「実質使い捨てとなっても揺るぐことのない義父への親愛」「(現状は占星武器の関係者のみとはいえ)社交的かつ真面目な性格」などバラエティが豊富。我々はそんな「対比効果」に「カワイイ」を感じ、愛おしさを抱いてしまうのではないのでしょうか?
※4▲所々で見せるやわらかい言葉遣いも愛おしいポイント。根の優しさが伺えます。
「複雑な境遇」「実は真面目」「教養に基づく情深さ」など、粗暴な風体が持つには余りに愛おしすぎる要素を持ち合わせたラガッツォ。騎空団の仲間になったこれからはそんな側面の描写も増えていくことになるでしょうが、一点心配であるのは「元」がつくといえども彼が占星武器の適合者であるということ。
占星武器を巡る策謀の中で家族を失い、(物理的に)身を切る思いをすることになったラガッツォは、黒幕である義父と自らの意志で決別こそしたものの、親が与えてくれなかった「愛」を与えてくれた張本人である彼に対し、最後までハッキリとした「敵意」を持つには至りませんでした。
占星武器を巡る物語には常に不穏な空気が漂うことを鑑みると、本質的に善良である彼にとっては非常につらい現実を突きつけられることが予想されますが、その時彼はどのような選択を下すのか……? 今後の展開が非常に気になるところです。
また、直近では7月29日から開催中の月末イベント「蒼海を征く暗黒特異点」にも登場。水着バージョンも登場し、『グラブル』のトンチキな夏を楽しんでいる(?)様子のラガッツォも必見です!
※4▲伊達に組織人を経験していないポジティブ思考を感じさせるラガッツォ。今後の騎空士活動での活躍を期待したいところ…!
【注釈】
※1:シナリオイベント「Marionette Stars」より
※2:SSレア [蒼き迅雷の求道者]フェザー フェイトエピソードより
※3:SSレア [咲き誇る筋肉]フィオリト フェイトエピソードより
※4:SSレア [規律と自由の二重奏]ラガッツォ フェイトエピソードより
※5:シナリオイベント「Unbound Asterism」より
※画像はゲーム画面のキャプチャーを含む。
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