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『魔法のプリンセス ミンキーモモ−夢を抱きしめて−』91年10月スタート〜90年代のアニメは凄かった!
2018.01.03 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
82年の人気作の第2弾!
『魔法のプリンセス ミンキーモモ−夢を抱きしめて−』
1991年10月2日から日本テレビ系で放映
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※Amazonより
1982年に放映された『魔法のプリンセス ミンキーモモ』の続編です。放送開始当初は前作と同じタイトルで、38話から『−夢を抱きしめて−』が加わりました。主人公のモモは前作が空に飛んでいった夢の国フェナリナーサのプリンセスだったのに対し、この作品のモモは海に沈んだ夢の国マリンナーサのプリンセスという違いがあります。そのため、前作を“空モモ”こちらを“海モモ”と呼ぶファンもいます。
人々の夢と希望が失われていくのを防ぐため、マリンナーサのプリンセス(声/林原めぐみ)が地上に向かいました。マリンナーサやフェナリナーサのような夢の国は人々の夢のエネルギーが不可欠で、エネルギーがあればマリンナーサも海に浮かび上がることができるのです。プリンセスはフェナリナーサのモモ(声/小山茉美)の名前を受け継いで、魔法であそこの国のあそこの町にある妖精が隠れ住むホテルの夫婦の子供になります。もっとも、このときのモモは使命感が薄く、海の底から地上に出る喜びで浮かれ気味。地上では魔法のエネルギーが足りないので、モモはプロフェッショナルな大人に変身することしかできません。ただ、なにごとにも前向きなモモは悩まずに事件に向かっていきます。そんなモモですが、夢の世界の住人たちが地上から消えていくことを知り、人間に生まれ変わったフェナリナーサのモモと会って、夢を取り戻すことの意味を考えるようになります。終盤にはホテルの夫婦の衝撃的な事実が明かされて……。
毎回ゲストキャラと出会ったモモがおかしな事件を解決していくスタイルで、「なるようになる」ノリが全編を貫いています。一方、夢について考えるところは、かなり深刻な内容を含むことがありました。特に先代モモが“自分の夢をかなえる”キャラに生まれ変わっていたため、自分のことを振り返って考えるモモには多くのファンも考えさせられました。
また、28話「サバイバルでいこう!」はゲストキャラが登場せず、池の小島でモモがお供を連れてサバイバル生活(事実上のキャンプ)をするだけでした。こうした魔法少女ものらしからぬ物語がいくつもあり、『ミンキーモモ』というタイトルの懐の深さがうかがえます。
ミンキーモモ役の林原めぐみは『魔神英雄伝ワタル』のヒミコや『らんま1/2』の女乱馬などで人気上昇中の時期でした。また、前作のモモ役、実力派の小山茉美の後任という意味でも注目されました。主題歌・挿入歌をモモたちが歌うことも多かったようです。挿入歌は2004年に早世したミュージシャン、岡崎律子の手によるものが多く、2017年にはそのほとんどを収録した林原による岡崎律子トリビュートアルバム『with you』がリリースされました。
メインスタッフは1982年の前作とほぼ同じで、監督・湯山邦彦監督とシリーズ構成・首藤剛志。『ポケットモンスター』でおなじみのコンビです。キャラクターを印象づける定番セリフの多くは首藤の手によるもの。首藤は第3作の構想も練っていたようです。キャラクターデザインは芦田豊雄とわたなべひろしですが、この作品のイラストのほとんどは芦田のスタジオライブに所属していたとみながまりが描いています。とみながまりはサブキャラクターデザインとしてクレジットされています。
テレビシリーズ終了後も人気は続き、OVA2作が作られました。1作めの『夢にかける橋』のモモは橋に通うだけで、魔法を使う場面はありません。2作めの『旅立ちの駅』は二人のモモが再会しますが、どちらも魔法を使えません。いずれも魔法少女ものとしては異色なストーリーといえるでしょう。
ちなみに、82年の時は東京ローカル扱いだった頃のテレビ東京の放映でしたが、91年の本作は日本テレビ系に替わっているのですが、アニメの世界で続編の放送局が替わる番組のは意外と多いのです。『機動戦士ガンダム』シリーズはテレビ朝日系から始まり、フジテレビを経て毎日放送系へと替わっています。『遊☆戯☆王』も最初のシリーズはテレビ朝日系でしたが、その後はテレビ東京系です。最近では『僕のヒーローアカデミア』がMBS・TBS系列の日5枠で放送されていたものが、枠が消滅したため、日本テレビ系列の土曜日夕方5時半の枠に移籍したのが記憶にあたらしいところです。
1991年10月スタートのアニメはこんな作品もありました。
『ケンジ通信あげだま』
『キン肉マン キン肉星王位争奪戦』
『楽しいムーミン一家 冒険日記』
『炎の闘球児 ドッジ弾平』
『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』
『横山光輝 三国志』
『チエちゃん奮戦記 じゃりん子チエ』
『わたしとわたし ふたりのロッテ』
『ウルトラマンキッズ 母をたずねて3000万光年』
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