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TVアニメ『BANANA FISH』野島健児さんインタビュー。英二とアッシュの間にある“普遍の愛“をテーマに

2018.07.21 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 発売中のPASH!8月号では放送中のTVアニメ『BANANA FISH』の特集を掲載しています。ここでは、掲載されている奥村英二役・野島健児さんに本作におけるテーマなどをうかがったインタビューの一部をご紹介。

奥村英二(CV:野島健児)

 無垢な性格も相まって、実年齢の19歳より若く見られがち。アッシュの銃を本物かと尋ねてしまうほど、殺伐とした世界とは無縁だった。

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奥村英二役・野島健児さんインタビュー

──まずはじめに原作を読んだ際の率直な感想をお聞かせください。
 〝少女漫画〟とうかがっていたので、原作を開いたときに「どこらへんが少女漫画なんだろう…!?」とは思いました(笑)。あとは「バナナフィッシュ」とはなんぞや、という疑問がわきましたね。作品自体はけっこう昔のものだと聞いていたし、確かに時代を感じる部分もありました。

 でも今でも十分通じるお話だと感じたし、ある種の〝普遍〟を描いているような、どの時代でも受け入れられる作品だなと思いました。そんな作品を今回アニメーションで作るということで、今だからこそアッシュが生きる世界を描けるんだろうなという気持ちと、どう描いていくんだろうという気持ちが出てきて、どんどん読み進めてしまいました

──野島さんご自身は、本作が描くテーマを何だと捉えられていますか?
 僕が受け止めたテーマは、英二とアッシュの間にある〝普遍の愛〟です。ふたりは無意識のうちに、それこそ出会った瞬間から惹かれ合った存在です。そうしてお互いがお互いを大事に想い、刺激し合っていく。そんな彼らの関わりや愛の形というのは、誰もがきっと憧れるであろう普遍の愛を成していると僕は思います。本作はそれを描いているんだなと。これって、なかなか実現できるものじゃないじゃないですか。

 家族間や恋人間に垣間見えたりはしますけど、ここまで熱くて、それこそ親友を超えるくらいの親友というか…。そもそも〝親友〟という関係性にも、憧れってあると思うんですよね、みんな。でも実際にそんな人と出会うことはすごく難しい。だから僕はふたりの関係が羨ましいし、応援したいなと思わされます。壊れないでほしいなと。彼らはその美しい愛をどこまでもブラッシュアップし続けていくんだろうし、それを見守っていきたいなと強く思います。

──改めてご自身が思う奥村英二の人物像を教えてください。
 はじめは普通の19歳だなと思いました。この先どうやって生きていこうかと迷ってはいますが、そんなごくごく普通の経験をしている、ある意味幸せな少年だなと。ただ、唯一普通の人と違う部分があるとしたら、彼はずば抜けて純粋なんです。どういう育ち方をしたんだろうと思うくらい、とってもピュア。牧歌的な物語のなかのお母さんみたいな部分を持ち合わせている人だなって。

 すっごくいそうだけど、実はいない。一番背伸びしたがる年頃のはずなのに等身大で、そこも演じていて素敵だなと感じます。彼の純粋さを見ているとこんな人がいたらいいなと憧れますし、だからアッシュが惹かれていくんだと納得しました。英二がそばにいたら、やっぱり安心すると思うんですよね。

──次にアッシュの人物像を聞かせてください。
 アッシュも、実はとっても純粋な部分を持っているキャラクターだなと原作を読んでいて思いました。アッシュはギャングのボスという立場で、もしかしたら今日死ぬかもしれない世界を生き抜いている人ですが、英二と出会った瞬間に彼の純粋さを見抜いているんですよね。だからほかの人には絶対させなかった、銃に触れることも許している。

 つまりアッシュも英二と同じような純粋さを持ち合わせているんだろうなと思うんです。英二としても、まずそこにアッシュと通じ合う部分を感じたんだろうなと。だからふたりは立場のまったく違う場所で生まれ育っているにもかかわらず、お互い惹かれ合ったんです。アッシュは17歳なりに今を頑張って生きているけれど、本当は純粋な人間なんだということがヒリヒリと伝わってきます。
 
 また、英二は英二で今後の目標が見つからない状態にいるわけですけど、アッシュは目標という感覚すらなく、1分1秒、今を生きているんですよね。自分の生きている意味までは考えが及んでいないと思うんです。そんなふたりが出会うことで、お互いの〝生きる意味〟が見えてきたらいいなと思っています。

──最後に、ファンのみなさまへ一言メッセージをお願いします!
 激動のNYを駆け抜けていく英二とアッシュ。純粋なふたりが様々な人物と関わることで、この先どんなふうに大人になっていくのか。僕自身期待していますし、ぜひみなさんに見守ってほしいです。今だからこそアニメで描ける作品だと思いますので、どうぞご視聴、応援をお願いいたします。

(※PASH!2018年8月号より抜粋)

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PASH! 2018年 08 月号 [雑誌]

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DATA
■『BANANA FISH』
公式サイト:http://bananafish.tv/
公式Twitter:@bananafish_tv

ON AIR:
7月5日より、フジテレビ”ノイタミナ”にて毎週木曜24:55より放送中
ほか各局でも放送
配信:
Amazon Prime Video にて日本・海外独占配信
第1話:日本では7月4日(水)24:00頃より先行配信
第2話以降:日本では毎話フジテレビ放送開始1時間後より配信予定

STAFF:
原作=吉田秋生「BANANA FISH」(小学館フラワーコミックス刊)
監督=内海紘子
シリーズ構成=瀬古浩司
キャラクターデザイン=林 明美
総作画監督=山田 歩・鎌田晋平・岸友洋
ハードボイルド監修=久木晃嗣
色彩設計=鎌田千賀子
美術監督=水谷利春
撮影監督=淡輪雄介
編集=奥田浩史
音楽=大沢伸一
音響監督=山田 陽
アニメーション制作=MAPPA

CAST:
アッシュ・リンクス=内田雄馬
奥村英二=野島健児
マックス・ロボ=平田広明
ディノ・ゴルツィネ=石塚運昇
ショーター・ウォン=古川 慎
フレデリック・オーサー=細谷佳正
伊部俊一=川田紳司
ユーシス=福山 潤
ブランカ=森川智之
シン・スウ・リン=千葉翔也
ラオ・イェン・タイ=斉藤壮馬
チャールズ・ディキンソン=上田燿司
アントニオ・ジェンキンズ=小形 満
スキップ=村瀬 歩

あらすじ:
 ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。

©吉田秋生・小学館/Project BANANA FISH

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