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『魔探偵ロキ』、『ぴちぴちピッチ』、『金色のガッシュベル!!』が懐かしい! 平成のアニメを振り返る『平成アニメ備忘録』第15回

2018.10.26 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 平成が終わる前に30年分のTVアニメを振り返る『平成アニメ備忘録』シリーズ! 今回は平成15年(2003年)のアニメを振り返ります 。

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 この年は、主人公・ナージャが母親を探すためにヨーロッパを旅する姿を描いた『明日のナージャ』、宇宙飛行士を目指す少女の夢や恋を描いた『ふたつのスピカ』、北欧神話をベースに描かれたオカルトミステリー作品『魔探偵ロキ』、ドロドロの三角関係に心が苦しくなった『君が望む永遠』などが放送されました。

 今回は、数ある平成15年に放送されたTVアニメのうち3作をご紹介します!

マーメイドが歌でバトル! 『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』

 2003年から2004年にかけてTVアニメ化された『マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ』は、“人魚姫伝説”をモチーフとした作品です。

 マーメイドプリンセス・るちあは、とある夜に出会った少年に自分の分身ともいえる真珠を渡します。7年後、成人を迎えるためにるちあは、少年に預けた真珠を返してもらおうと人間の少女として陸に上がることに。そこで真珠を渡した少年・堂本海斗と再会します。るちあは、海斗に人魚であることを隠しながら学生生活を送ることになりますが、同時にマーメイドプリンセスを狙ってやってくる敵と戦うことに…!

 本作の見どころは、“人魚と人間が織りなす恋愛”のもどかしさ。作中では、るちあと海斗の恋愛物語がメインで描かれているのですが、人魚であることを隠しているるちあと、幼いころに出会った人魚るちあを忘れられない海斗のすれ違いが描かれています。

 るちあは、人魚の掟で“自分から人魚であることを明かすと泡になって消えてしまう”ため、海斗に“人魚るちあ”と“人間るちあ”が同一人物であることに気付いてもらうしかありません。様々な方法で気付いてもらおうとアプローチをするるちあ。そして、記憶の中の人魚るちあ、目の前に居る人間るちあとの狭間で揺れ動く海斗の心。2人の心がどのような形で惹かれあうのか……子供向けのアニメではありますが、この恋模様にドギマギする姿は大人でも楽しめるはず!

 また、真珠の力を用いることでるちあを含む“マーメイドプリンセス”たちは、アイドルの姿に変身することができるのですが、その変身シーンが可愛い! 変身する際にはマイクを手にするのですが、この当時の筆者の学校ではお菓子売り場に打っているラムネが入ったマイク型お菓子がものすごく流行しました(マーメイドプリンセスたちが持っているやツに似ているから)。 「ぴちぴちボイスでライブスタート♪」というセリフはカラオケで歌う際にぜひ口にしてほしい。 

”やさしい王様”になるために。魔物の子と人間の激闘描く『金色のガッシュベル!!』

 『金色のガッシュベル!!』は、雷句 誠さんによる同名漫画のアニメ化で、2003年から2006年にかけて放送されました。

 本作は、千年に一度行われる魔王を決める闘いに参加させられた100人の魔物の子たちによる激闘を描いたアクション作品。本作の人間側の主人公は、中学2年生の少年・高嶺清麿。清麿は、中学2年生にして大学生レベルの論文を理解するほどの頭脳の持ち主で、それが故にクラスに馴染めず不登校になり、鬱屈とした日々を過ごしていました。そんな清麿のもとに、イギリスで清麿の父親に助けられたという少年ガッシュ・ベルが訪れてきます。

 ガッシュは、過去の記憶を失っていましたが、素直な性格で清麿と打ち解け、やがて彼の鬱屈とした日々を変えていきます。そして、ガッシュが魔王を決める闘いに選ばれた100人の魔物であることが判明すると、清麿とガッシュは“やさしい王様”になるため激闘の日々へと身を投げうつことになります。

 『ガッシュベル』の見どころは、100人の魔物の子とそのパートナーが織りなす100通りの関係性が生むドラマです。本作には、ガッシュと清麿のようにパートナー関係を結ぶ魔物の子と人間が多数登場します。友人関係を築けるもの、上下関係を築く者、利害の一致で行動する者、ただただ魔物の子を嫌悪する者、家族のように仲が良い者……その関係性は様々であり、ほほえましくもあれば、痛々しいこともあります。

 また、“最後の1人になるまで戦う”バトルロイヤルであるため、例え仲良くなったとしても、魔物の子と人間の関係を崩してしまうことになっても倒さなければならないという設定に胸が痛むことも……。個人的には“ヨポポとジェム”や“キッドとナゾナゾ博士”、ウォンレイとリィエン“のエピソードは今見ても悲しくなります。見たことない人はぜひ見て……。

”人体錬成”に必要な材料は思わず暗記。科学で戦う姿に魅了された『鋼の錬金術師』

 『鋼の錬金術師』は2003年と2009年にTVアニメ化されました。2003年に放送されたものはオリジナル要素が強い水島監督版です。

 本作の舞台は、錬金術が科学として発達した世界の軍事国家“アメストリス”。この世界では、物質を“分解”、“再構築”する“錬金術”が体系化されており、錬金術を操る者は“錬金術師”と呼ばれています。この国の片田舎で暮らすエドワード・エルリック(エド)と弟のアルフォンス・エルリック(アル)は、幼い頃から錬金術の才能を持っており、ある日、病気で亡くした母親を禁忌の錬金術“人体錬成”で甦らせようとします。

 しかし連は失敗に終わり、エドは左足を、アルは全身を失ってしまいます。エドは、アルの魂をこの世にとどめるために、自身の右腕を大乗にアルの魂を全身鎧に定着させることで、弟を死から救いだすも、禁忌に手を染めた2人は大くのものを失ってしまいます。その後、“鋼”の2つ名を与えられ、“国家錬金術師”となったエドは、アルの身体を取り戻すための長い旅に出ます。

 本作の魅力の1つは、“錬金術”を駆使できること。エドの手合わせ錬成&地表で槍を作成する錬成術、ロイ・マスタングの焔の錬成術、ゾルフ・J・キンブリーの対象を爆発物に変化させる錬成術、傷の男(スカー)の分解を用いた破壊の錬成術……などなど、魅力的&格好いい錬成術を見様見真似で真似したことある方も多いのではないでしょうか? これらの錬成術も万能というわけではなく、用いるには“等価交換”が必要なんも本作ならでは。いつもで使える“魔法”ではなく、必要な材料をそろえなければいけない“科学”だからこそ、バトル展開をより読めない=面白いものにしてくれたように感じます。

 これは余談ですが、『ハガレン』が学校で流行していた当時、“人体錬成”に必要な“人間の材料”は言えて当たり前みたいな風潮があり、頑張って覚えた記憶があります。

平成15年の日本はどうだった?

 ちなみに平成15年の日本は、江戸幕府開府から400周年、成田国際空港の開港から25周年、ペリーの黒船来航から150周年と日本にとってアニバーサリーな年でした。また、テツandトモの「なんでだろう~」、『トリビアの泉』の「へぇ~」、前阪神タイガースの星野仙一監督の「勝ちたいんや!」などが流行語にノミネートされました。『トリビアの泉』から15年も経っていることに驚き。“OILOILOIL.”と書くと『サザエさん』のEDっぽく聞こえるとか未だにふとやっちゃいます。

 次回の『平成アニメ備忘録』をお楽しみに!

過去の記事はこちら

第1回(1989年/平成元年)

第2回(1990年/平成2年)

第3回(1991年/平成3年)

第4回(1992年/平成4年)

第5回(1993年/平成5年)

第6回(1994年/平成6年)

第7回(1995年/平成7年)

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第13回(2000年/平成13年)

第14回(2001年/平成14年)

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