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“『おそ松さん』×ニーチェ”など人気アニメを哲学者・小川仁志が哲学的に解釈。『アニメと哲学』発売
2019.04.19 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
『自分と向き合い成長する アニメと哲学』(小川仁志/著)が、4月22日より全国の書店・オンライン書店等(一部除く)で発売される。
「多くのアニメは、子どもたちがどう生きるべきか、その指針となるようにつくられている」とNHK Eテレ『世界の哲学者に人生相談』の指南役でお馴染みの哲学者・小川仁志さんは言う。アニメには意識のあり方や成長の様子がわかりやすく描かれている。そこで、そうした誰もが知っているアニメを共通の題材にして、意識なるものを哲学的に解釈してみたのが本書だ。
『自分と向き合い成長する アニメと哲学』紹介
自分のことは意外とわからないもの。自分がどういう意識を持っているのか、また自分の意識がどういう状態なのか、それは自分では見えない。だから他人をモデルにして考えるしかない。その“他人”として、わかりやすいモデルであるアニメのキャラクターが活用されている。
本書で取り上げたアニメ作品に現れる意識は、いずれも私たち自身の心情になじみ深いものばかり。誰しも頑張りたくないときがあったり、逆に成長したいと望むときがあったりと、生きているとどうしていいのかよくわからなくなるもの。
これらはいずれも意識が関係している。私たちは、どんな状態に陥っても、最終的には一つ上のステージに行きたいと望む。つまり、成長したいのだ。
とはいえ、 誰もがいわゆる意識高い系になりたいと望んでいるという意味ではない。意識を高めるというのは、自分の意識というものに自覚的になって、それをコントロールするということ。言い換えると、それは自分らしく生きるということだ。
人間は意識に支配された生き物だ。その意識を飼いならせるかどうかで、人生の善し悪しが決まってくるといっても過言ではない。意識に振り回されて生きるなら、それはもう自分らしい人生とはいえないのだから。
その点で、本書で紹介したアニメの主人公たちは意識を高める方向に向かっていったといえる。本書では以下のアニメ作品が題材に取り上げられる。
第1章 おそ松さん×ニーチェ
第2章 ジブリアニメ×西田幾多郎
第3章 ちびまる子ちゃん×サンデル
第4章 新世紀エヴァンゲリオン×デリダ
第5章 ドラゴンボール×レヴィナス
第6章 ワンピース×ラッセル
第7章 ポケモン×ドゥルーズ
第8章 ドラえもん×ヘーゲル
第9章 君の名は。 ×ガブリエル
第10章 アニメ×未成熟の肯定
本書は、アニメ作品の解説本ではなく、ましてや哲学書でもない。読んで元気の出る、ストレートな自己啓発書だ。あえて各章とも二部構成をとり、哲学の詳しい話はひとまず別にしてある。
第一部のアニメの話を自己啓発書感覚で読んだ後、第二部で哲学の部分をさらに詳しく知るのもいいし、第一部を読む中で参考書のように第二部を参照するのもあり。自分と向き合い、成長したい方は手に取って見よう。
■自分と向き合い成長する アニメと哲学
価格:1,620円(税込)
判型:46判
体裁:並製
頁数:224頁
ISBN:978-4-7612-7414-6
発行日:2019年4月22日
第1章 おそ松さん×ニーチェ ──強く生きるための考え方
第2章 ジブリアニメ×西田幾多郎 ──本当の自分との向き合い方
第3章 ちびまる子ちゃん×サンデル ──ほどよい人間関係のつくり方
第4章 新世紀エヴァンゲリオン×デリダ ──迷いから抜け出す方法
第5章 ドラゴンボール×レヴィナス ──自分を強くする方法
第6章 ワンピース×ラッセル ──幸福の見つけ方
第7章 ポケモン×ドゥルーズ ──自分を進化させる方法
第8章 ドラえもん×ヘーゲル ──自分を成長させる方法
第9章 君の名は。 ×ガブリエル ──人とのつながりを確認する方法
第10章 アニメ×未成熟の肯定 ──成長過程における意識の葛藤