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ロビンソン一家が漂流した“ふしぎな島”はどこにある!?現代の力を使うと…その位置が判明!
2020.09.26 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
“無人島”をモチーフにしたアニメ作品はたくさん存在しています。その中で「潮風を頬にうけ♪……」というフレーズを聴いて、「ああ、懐かしい」と思った方はいらっしゃいますか?
そう、『ふしぎな島のフロ-ネ』です。放送当時、リアルタイムで観ていた筆者。漂流して無人島にたどり着き、サバイバル生活を送るという流れはお約束なのですが、スイスという海の無い国から来た割には適応力の高い登場人物たち。大変な目に会いながらもその困難を乗り越え、もはや「無人島を満喫してます」という感じさえ醸し出していました。
医者である父は、住居や船や生活必需品等を楽々と作り出し、どんな時も沈着冷静。医者にも関わらず、冒険家かレンジャー部隊にいたとしか考えられない“スーパーお父さん”でした。それにより、主人公のフローネもブーメランなどを使いこなせるほどの野生児に変貌。筆者も影響を受けて、サバイバルをしてみたくなった覚えがあります。
そんなフローネたちが漂流した“ふしぎな島”とはどこなんだろうか?
大人になって、ふとそんな疑問が湧いてきました。そこで「ふしぎな島を探せ!」と題し、フローネ達が1年間過ごした無人島を探してみることにしました!
■知らない人に説明♪『ふしぎな島のフロ-ネ』とは?
正式タイトルは『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフロ-ネ』。世界名作劇場シリ-ズで、7番目に放送された作品です。フジテレビ系で、1981年1月4日から12月27日まで、全50話が放送されました。
メインとなるロビンソン一家は、代々スイスで病院を営んでいました。そんな中、父エルンストは親友の医師の誘いで、オ-ストラリアへの移住を決めます。しかし、オ-ストラリアへ船で向かう途中、嵐に出合い座礁。一家は船から脱出することに成功しましたが、辿り着いた先は無人島。漂流生活を余儀なくされます……。
■「ふしぎな島を探せ!」
さて、さっそく“ふしぎな島”を探してみることにしましょう。
無人島の位置ですが、ロビンソン一家とは別に同じ島に漂流してきた船乗りのモートンさんが大きなヒントを出しています。
モ-トンさんがカヌーで島を脱出した際、自分が死んで誰かに発見された時の為に残したメッセージの中に書かれていた文章に、島の位置と周辺の様子の記述がありました。
モ-トンさんの測地によると、島の位置は東経155°南緯10°かつ、周辺120マイル(193km)には陸地が無い孤島であるとのこと。
モートンさんの船乗りのとしての能力を信じて、Google Earthでその位置を見てみました。
画面に右下に出る東経と緯度の数値を頼りに探してみると……。
「な、無い……」
具体的な場所で言うと、パプアニューギニアのメナピという地名の場所からおよそ27kmの海上を指していました。そこは、小島はおろか何も無いただの海の上が広がっているだけです。
まあ、そもそもモートンさんのこの測地の数字の根拠の説明がない分、少々信憑性に欠けるとは思っていました。
「う~ん、モ-トンさん……。これは一体?」と悩んでいても仕方がないので「周辺の島で該当する場所があるはず!」と気持ちを切り替え、“火山もある島”というヒントを頼りに捜索を続けます。
完璧に一致するとは言い難いですが、東経154°南緯11°にかなり近い島を発見しました! ルイジア-ル諸島の中に、ロッセル島という火山島が存在。広さは東西に34km、南北に11km、ジャングルやサンゴ礁があり、ロケ-ション的にはぴったり符合します。
120マイル四方には陸地が無いということですが、ロッセル島の東側約30kmの所に島がありました。モートンさんはカヌーでオーストラリアを目指して西に向かっていたので、把握できてなかったと思われます。確かに西側は大海原で小島すらない状態でした。
■現代でも“無人島”だった、ふしぎな島=世界に取り残された島
『ふしぎな島のフロ-ネ』の時代背景は、19世紀初頭。現在のロッセル島は、実際に行かれた方の手記を見ると船を乗り継いで5日ほどかかるとのことでした。現地は未だ殆ど民家もないそうで、その手記いわく「世界に取り残された島」とありました。現代でも無人島のようです。
この記事を読んで興味を持たれた方は、是非現地へ行ってサンゴ礁の海岸線に沿って白い砂浜を裸足で駆けてみれば、フローネ気分が味わえるのではないでしょうか。
参考文献及び資料
テレビ 【ふしぎな島のフロ-ネ】
ウィキペディア 【ふしぎな島のフロ-ネ】
グ-グルマップ・アース
楽天ブログ【パプア君の海外情報日記】
(※画像はNPPON ANIMATIONより)
文・内海 健(よしもとライターズアカデミーウエスト)
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