『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』は大赤字!?　劇中の売上で利益を上げる方法を考える

　皆さんは、駄菓子屋へ行ったことがありますか？

　今はめっきりと数を減らしてしまって、町中で見ることは少なくなりましたが、筆者が小学生だった頃は商店街の中は勿論、住宅街の中や学校の近くにもありました。

　当時はみんな100円玉を握りしめて心躍らせながら駄菓子屋へ向かい、溢れんばかりに陳列された様々なお菓子やおもちゃを前に、何を買おうか思い悩んだものでした。

　そして、駄菓子屋の店主といえば、たいていはお婆さんが優しく出迎えてくれていたこともいい思い出です。

　そんな駄菓子屋をモチ－フにしたアニメ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』が今、大人気です！

『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂（ふしぎだがしや ぜにてんどう）』とは、廣嶋玲子先生原作、jyajya先生挿絵による児童小説です。偕成社より2013年5月から刊行され、2021年3月時点でシリーズ累計発行部数は300万部を突破しています。

　アニメシリ－ズはNHK Eテレ火曜で18:45～18:54、2020年9月8日～現在放映中。

　叶えたい望みがある人の前に現れ、不思議な駄菓子「ふしぎ駄菓子」を売る謎の駄菓子屋・銭天堂を訪れたお客達が主役となり様々な事件が起こるオムニバスストーリー。

　店主の紅子（べにこ）が勧める駄菓子はどれも食べると様々な効果が得られますが、食べ方や使い方を間違えると恐ろしい事態を招いてしまいます。

　人の欲望をくすぐる興味深いストーリーと不思議な駄菓子が視聴者を引き付けるのですが、店主の紅子曰く銭天堂のお客様は一日一人だけ。

　それもガラガラ抽選機の玉に、お客様の画像と紅子が“本日のお宝”と呼ぶ製造年月の入った硬貨の画像が写しだされます。そのお客様こそ銭天堂にたどり着くことのできる『幸運のお客様』なのですが……。しかし、現行の日本硬貨で一日一人のお客様だと大赤字でしょう……。

　駄菓子屋は副業かもしれませんが、あれだけの品揃え自社製造とはいえ経費も掛かるのでは？

　そこで筆者は閃きました！　お支払いの硬貨は指定の硬貨でないと駄菓子は買えません。ひょっとしたら硬貨はプレミアがついているのでは？　そう思い硬貨の相場価格を調べてみました！

※相場価格はオークション取引された価格による参考価格ですので、実際の販売及び買取り価格とは異なります。
※エラ－コイン（製造不良品）は除きます。

硬貨額面総額：1,702円　硬貨評価額の総額：4,512円

　如何でしょうか？　紅子がお宝コインと呼ぶものは確かにプレミアがついており、額面よりも2.6倍もの価値がありました。しかし、赤字を避けられるほどの価値ではなさそうですね……。

　もしかしたら、店主の紅子が求めているのは富や財産では無く、人と人との縁なのではないでしょうか？　銭天堂は、お金ではなく縁の力によって商売を続けられているのかもしれません。

　まだまだ沢山の不思議な駄菓子がこれからも登場するとなれば、子供だけでなく大人も見逃せませんね……。

参考文献及び資料
テレビ　【ふしぎ駄菓子屋 銭天堂】
ウィキペディア　【ふしぎ駄菓子屋 銭天堂】
公式ガイドブック【ふしぎ駄菓子屋 銭天堂にようこそ】
ヤフーオ－クション

※画像はアニメ『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』公式サイトより。
(C)廣嶋玲子・ jyajya ／偕成社／銭天堂製作委員会

文・内海　健（よしもとライターズアカデミーウエスト）

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