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小野大輔&鈴村健一対談『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』

2017.02.22 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

舞台は前作から3年後、『さらば』をモチーフとした『2199』の続編が再発進

小野さんと鈴村さん、
2人が今作で島へ願うこととは…?

――『2199』では古代と雪はもちろん、さまざまなラブロマンスも散りばめられていましたよね。今作ではどうなっていくのでしょうか?

小野:それはね…愛ですよ、愛。

鈴村:また「愛」を安易に使ったな、お前は!(笑) でもやっぱりそういう要素があることでリアリティが増していますよね。戦争だ政治劇だって、じゃあそこには実際何があるのかって言うと、必ず人としての営みやその人が生きているバックボーンがあるはずなんですよね。そう考えると、小野くんの言葉を借りれば(笑)、恋愛に関わらず「愛」というものは自分が誰かと関わることで生まれる。たとえば友情もそうですね。そうやって愛が描かれることで、そのキャラクターの姿が浮き彫りになるわけで。それをさりげなく描いているのが『2199』含め、今回の『ヤマト』シリーズの魅力だと思います。まあ、前作は古代がモテすぎですけど。

小野:島がモテなさすぎるんですよ!(笑)

鈴村:そうねー、そこだけが僕は不満なんですよ。そろそろ島にもね、ラブロマンスが起きてほしいなと思いますよね(笑)。

小野:あってほしいですよ、本当。僕も切に願います(笑)。

鈴村:とにかくあれだけの使命をまとって生きていく人間のモチベーションってどこにあるのかって言うと、それは誰かのため、そして当然自分のためであるべきだと思うんです。誰かと一緒にいたいという気持ちがあると考えると、必然的だなとすら思います。小野くんは、それらを「愛」の一言で片づけられる説得力を持っている。いやぁ、すごい男です。以上です(笑)。

小野:なんだろう、褒められてるのかな!? 僕の言葉を翻訳していただいてありがとうございます(笑)。とにかく、相手が異星人だって分かり合えるんです、僕たちは。『2199』のときにそんなセリフがありましたし、古代はガミラスの対地球外交官と実際分かり合っていたんですよね。しかもけっこう強引に。「愛」って一言で言っちゃいましたけど、それはつまり「分かり合うこと」なのかなと思います。異星人とでも。前作では、敵であったガミラス側にも恋愛、上司と部下の絆、仲間との絆が描かれていました。今回もタイトルに『愛の戦士たち』とありますから、いろんな愛の形が描かれるんだろうと思いますし、最終的には「俺たちは分かり合える」と信じています。
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重厚な人間ドラマ、魅力的なキャラ、“渋カレ”…
『ヤマト』を知らない人でも絶対楽しめます!

――まだ『ヤマト』を知らない方でも楽しめるような本作の魅力を教えてください。

鈴村:特に女性の方は“キャラクター”を愛してくれることが多いじゃないですか。それも、ただ絵がカッコいいとか、美しいとかっていう見た目だけではないですよね。何が大事かって、そのキャラクターが持っているバックボーンだったり、どんな生き方をしているかだったりに目を向けていて、だからこそよりそのキャラを愛でている。たとえば『おそ松さん』なんて6つ子みんな同じ顔してますけど(笑)、それぞれに異なるキャラクター性があるからこそ、そのキャラが愛されるんだと思うんです。そう考えると、『ヤマト』はすごく深い群像劇なので、この人がどういうふうに生きていくのかというところで、自然とキャラクターを好きになってもらえるシナリオだと思います。

小野:確かにそうですね。そう考えると地球側はもちろん、ガミラス側もガトランティス側も、カッコよくて魅力的なキャラクターばかりなんですよ。僕すでに手塚(秀彰)さんのお芝居もあいまって、ズォーダーがカッコいいなと思い始めています。今回もまた音響監督の吉田さんに言っちゃいました。「勝てそうにないです」って(笑)。作中には“渋カレ”と言いますか、おじさんキャラクターもたくさん登場します。ぜひ地球側の指令本部にも目を向けてみてくださいね。
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――最後にファンのみなさんへメッセージをお願いします。

鈴村:『2199』から始まった今回の『ヤマト』シリーズですが、少なくともこの『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章を観たところでは、オールドファンの方も『2199』からのファンの方も、みなさんの期待をまったく裏切らない、すごく面白い作品に仕上がっていると思います。人間関係は『2199』以上に複雑になって、そのすべてが未来に繋がっていくような作劇です。この人たちはこのあとどうなっていくんだろう、どういうふうに関わっていくんだろうと、きっと興味を持っていただけるはずです。また、『ヤマト』をまだ知らなくて今回の『2202』から観ていただくという方も、全然問題ありません。現代にぴったりなストーリーで、重厚な人間ドラマが楽しめます。それに本作を観ると、先の展開も過去の出来事も気になるシナリオです。よろしければこのご時勢、DVDやBlu-rayもございますから、興味がある方はそちらも観ていただければということを、最後に私の口から伝えておきましょう!

小野:本作は『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』をそのまま描き直すのではなく、これをモチーフにした新しい物語になっています。羽原(信義)監督から伺ったのですが、タイトルの『2202』の最後の「2」が大きくなっているのは、『2199』から続く正統な続編であることを示しているんですね。今の『ヤマト』として、この時代に即したものをストーリーに盛り込んで、新しく作っていく。『2199』のときからそうですが、僕らは『ヤマト』をコアに応援しているヤマト愛に溢れた“ヤマト世代”と呼ばれる方々よりは、年代的に後の世代になると思います。やっぱり今改めて感じているのは、『ヤマト』は本当に面白くて、そして普遍的だということです。どの時代に描いたとしても、老若男女問わず魂を震わせるような、とても熱い物語です。次の世代にその熱さを伝えていくためにも、またこの船に乗り組みたいと思いますので、みなさんにもぜひ一緒に乗船していただければ嬉しく思います。
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DATA
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち
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ROADSHOW:第一章 2017年2月25日(土)~

HP:http://yamato2202.net/
Twitter:@new_yamato_2199

STAFF:
 製作総指揮=西﨑彰司
 シリーズ構成・脚本=福井晴敏
 監督=羽原信義
 副監督=小林 誠
 メカニカルデザイン=玉盛順一朗・石津泰志
 キャラクターデザイン=結城信輝
 音楽=宮川彬良

CAST:
 古代 進=小野大輔
 森 雪=桑島法子
 真田志郎=大塚芳忠
 徳川彦左衛門=麦人
 南部康雄=赤羽根健治
 相原義一=國分和人
 榎本 勇=津田健次郎
 島 大介=鈴村健一
 クラウス・キーマン=神谷浩史
 ズォーダー=手塚秀彰
 テレサ=神田沙也加 ほか

STORY:
 辺境の星・イスカンダルへの「宇宙戦艦ヤマト」大航海から早3年…。〈コスモリバースシステム〉によってかつての青い姿を取り戻した地球は、それまで争っていたガミラス帝国との間に和平を締結。その日常には平穏が戻り始めていた。
 そんなある日、古代 進ほか元ヤマト乗組員たちにあるメッセージが届く。それは宇宙の平和を願う女神・テレサによる祈り。さらに地球には、強大な力を誇るガトランティスの影が近づいていて…。
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INTRODUCTION:
『宇宙戦艦ヤマト』…1974年よりTV放映されたシリーズ1作目。
『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』…1978年に劇場公開された1作目の続編で、本作のモチーフ。
『宇宙戦艦ヤマト2199』…2012年より全七章が劇場上映された、1作目のリメイク版。本作はこの続編。

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