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『魔法使いの嫁』が証明した「骨キャラアニメ最強伝説」!
2017.11.25 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
2017年10月からスタートした秋アニメも後半にさしかかってきました。『おそ松さん』、『血界戦線 & BEYOND』、『鬼灯の冷徹』といった大ヒット作の続編作品が軒を連ねるなか、大きな支持を得ることになった作品が『魔法使いの嫁』です。
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昨年OVAの劇場上映もあり、作品自体はすでに知られていたのですが、いざスタートしてみると総合アニメ情報サイト『アニメ!アニメ!』の読者アンケート「2017年秋アニメ何見てる?」では圧倒的な第1位を記録。多くのファンに支持されることとなりました。
主人公の羽鳥チセは幼いころから「見える」少女で、親族からも疎まれていました。自暴自棄になっていたところ、謎のオークションに誘われて自らを出品するとエリアスという頭が動物の骨の魔法使いに弟子として、嫁として買われます。誰からも必要とされなかったチセは「ここにいていい」というエリアスの言葉に癒やされ、惹かれていきます……。
物語の基本はチセとエリアスの触れ合いですが、骨で表情の変わらないエリアスと笑顔の少ないチセだけに、細かいしぐさや微妙な口調で感情の動きを表現する演出が秀逸です。また、音楽と美術も重視されていて、音楽がセリフの代わりに感情表現を担う手法も鮮やかです。また、妖精やドラゴンといった可愛く個性的なファンタジー世界の住民も多く登場しているところも楽しみのひとつでしょう。
さらに、エリアス役の竹内良太はじめ、ルツ役・内山昂輝、サイモン役・森川智之、セス役・諏訪部順一、リンデル役・浪川大輔、レンフレッド役・日野聡など名だたる男性声優が美声を遺憾なく発揮していて、女性視聴者からも注目を集めています。特にエリアスの優しく語りかけるようなセリフは、チセでなくともクラクラしてきます。
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骨キャラといえば2015年7月〜9月まで放送された『オーバーロード』も人気作でした。投稿サイト「小説家になろう」で人気を博し、エンターブレインから単行本化。いわゆる転生ものです。この主人公、アインズ(モモンガ)も骨キャラでした。
冴えないサラリーマン鈴木悟は、VRMMORPG「ユグドラシル」で使用するキャラクターとしてデザインした骨の魔法使い姿でゲームの終了時刻を待っていたところ、いっこうにログアウト出来ず、ゲームの中に残されてしてしまったことに気付きます。最強の魔法使いキャラなのでエラそうな発言をしますが、本音では懸命に最強キャラを演じている描写がユニークで人気を博しました。2018年1月から続編の『オーバーロードII』が放送されます。
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3つめにご紹介するのは、押しも押されもせぬ大人気アニメ『ワンピース』です。ここにも骨キャラが登場しています。ご存じ、ブルック。麦わら海賊団を盛り上げる音楽家で、凄腕の剣客です。“ホネホネの実”の能力者で、死体になっても元気(?)に自虐ネタのダジャレばかり。また、ソウルキングとして世界的に知られるミュージシャンでもあります。昔の仲間たちへの思いを麦わら一味に重ねる、ちょっとセンチメンタルなところも魅力的です。
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ちなみに、先日新たなる骨キャラアニメの制作が発表されました。その名も『ガイコツ書店員 本田さん』(原作 KADOKAWA/メディアファクトリー)。本作はタイトルにまで骨キャラがアピールされており、もしこの作品も大ヒットとなったら、まさに「骨キャラアニメ最強伝説」が「伝説」から「法則」となり、「オープニングでキャラが走るアニメはヒットする法則」と同じように、どんな骨キャラを入れるか、制作サイドが真剣に検討する時代がやってくるかもしれません。