“課金の仕方”でライフスタイルが見えてくる!? “ゲーマーライフスタイル調査”公開

2019.03.14 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 株式会社ゲームエイジ総研は、10代~40代の男女2000人を対象に、“ゲーマーライフスタイル調査”を実施。ゲーマーの“課金の仕方”にフォーカスし、彼らのライフスタイルや消費動向が明らかにされた。

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【調査の概要】
調査対象:全国10~40代男女
サンプル数:2000サンプル
※国勢調査の性年代構成に準じる
調査時期:2018年11月
調査手法:インターネット調査

日常的に課金プレイするゲーマーは13.5%と約1割程度

 ゲーマーに課金経験を聞いたところ、ゲーマーの51.5%が課金経験があると回答。しかし、「課金してプレイはしたことがあるが、ほとんど課金はしない」と、課金経験があるという程度のゲーマーは38% あり、日常的に課金をしているゲーマーは13.5%と1割程度だった。

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 課金スタイルとして、「ほぼ毎月予算を決めて課金する」ゲーマーは6.8%、「気に入ったゲームをプレイするときだけ、まとめて課金する」ゲーマーは6.7%と、同じ規模だった。

「予算を決める」ゲーマーと「まとめて課金」ゲーマーの違いとは?

 双方とも“課金プレイをするゲーマー”だが、「予算を決めて課金する」ゲーマーと、「まとめて課金する」ゲーマーでは、それぞれにどのような違いがあるのか探ってみよう。

 まずは、性年代別のデータを見ると「ほぼ毎月予算を決めて課金する(以下、予算を決めて課金)」ゲーマーで多かったのは男性30代 6.7%、男性20代17.1%。「気に入ったゲームをプレイするときだけ、まとめて課金する(以下、まとめて課金)」ゲーマーは、比較的全性年代層に均等に存在したが、最も多かったのは、男性20代で21.2%、女性10代で15.4%という結果だった。

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 年代で見ると「まとめて課金」ゲーマーは10~20代の若年層で60.6%を占め、「予算を決めて課金」ゲーマーは30~40代で64.7%を占めており、世代構成に違いが見られた。

ゲームすることへの考え方の違い

 好きなジャンルを聞くと、RPG(ロールプレイングゲーム)、アクションゲームなどは、「予算を決めて課金」ゲーマー「まとめて課金」ゲーマーともに高い傾向が見られるが、特徴的なのは、「予算を決めて課金」ゲーマーにはバトルロワイヤルゲームやシューティングゲームが好まれ、「まとめて課金」ゲーマーには音楽ゲームがより好まれている傾向が見られたことだ。

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 また、ゲーム全般に対する考え方や行動を見てみると、「予算を決めて課金」ゲーマーは、「ゲームをすることでストレス解消になる」、「ゲームができる時間をとても楽しみにしている」、「ゲームをする時間が1日の自由時間の中で多い」などが高い傾向が見られた(ゲーマー全体比)。一方で、「まとめて課金」ゲーマーでは、「長く続けているゲームがある」、「自分はゲーマーだと思う」、「課金はしないと思っているが、ついついしてしまう」などの項目が高い傾向だった。

 「予算を決めて課金」ゲーマーは好きなジャンルも幅広く、日々のストレス解消としてゲームをプレイすることが楽しみとなっている。もはや、ゲームが日常に欠かせない存在となっていることがうかがえる。

  「まとめて課金」ゲーマーは、ひとつのゲームタイトルへのコミットメントが高く、長く続けているからこそ、ここぞという“課金どころ”を自分なりにおさえ、メリハリをつけてプレイしているようだ。 また、「まとめて課金」ゲーマーは「課金はしないと思っているが、ついついしてしまう」や「自称ゲーマー」の項目も高く、以前分析 した“自称ゲーマー”像(“マニアックでオタク的”とはかけ離れている現代の『ゲーマー』像 )の特徴とも重なる結果となった。

「予算を決めて課金」ゲーマー、「まとめて課金」ゲーマーのライフスタイルの特徴

 次に「予算を決めて課金」ゲーマーと「まとめて課金」ゲーマーの日頃の考えや行動といったライフスタイルの特徴を見てみよう。

 「時間やお金を使っていること」を聞くと、「予算を決めて課金」ゲーマーは充実感を得ることが 33.3%と高く、さらに感動すること、競争・勝負をすることなどが日本人全体と比較して高い項目だった。一方、「まとめて課金」ゲーマーは一時の現実逃避(22.1%)が日本人全体と比較し高く、その他、爽快感を得る、創作の楽しさを味わうなども高い傾向が見られた。

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 また、憧れるイメージでは、「予算を決めて課金」ゲーマーは品があるが最も高く 42.9%、加えて、都会的、中性的と いった洗練された印象の項目が日本人全体と比較して高い傾向だったが、「まとめて課金」ゲーマーは、明るい、活発・元気、キャラの立つといった積極的な印象の項目が高く、憧れるイメージも違った特徴が見られた。

 次に、日ごろの情報源では、「予算を決めて課金」ゲーマーでは、インターネット動画番組が最も多く41%がネット動画番組を情報源としている。一方「まとめて課金」ゲーマーの56.7%はTwitterを情報源として利用している。また、「予算を決めて課金」ゲーマーは、日本人全体と比較して国内外のニュースに影響を受けるという項目が高い一方、「まとめて課金」ゲーマーでは、SNSやアニメ・コミック、音楽などのエンターテインメントからの影響を受けるという傾向が見られた。

まとめ

 ゲーム意識のみならず、ライフスタイルも鑑みると、「予算を決めて課金」ゲーマーは、“ゲームをプレイする”時間は、日常的であり、ストレス発散をするための楽しみな時間と捉えている。またこの層にとってゲームは、求めている充実感や感動を与えてくれるものであるためそれらを継続的させるために、毎月予算を決めてお金を使っていることがうかがえる。

 一方、「まとめて課金」ゲーマーは、ゲームによって現実逃避、爽快感、創作といったような、エンターテインメントならではの没入感に浸ることが重要となっており、さらに没入するために(ついつい)まとめてお金を使っているようだ。

 上記のように、“日常的に課金プレイする”と言っても、課金スタイルの違いは、プレイするゲームのタイトルやジャンルが違うというだけではなく、その背景にある“心理的に求めていること”自体が異なってくることがわかる。

 今回の結果から見えたように、今や、個人の志向や欲求はその行動だけでは非常に捉えにくい時代とも言えるだろう。個人個人の考え方が多様化しており、さらに情報との接点・選択肢も非常に多くなっている。世代間ギャップという言葉では語れないほど、掴みどころのない個人の志向や欲求に対して、何をどのようにして訴えかけていくのかということは、企業におけるマーケティングにおいて大きな課題だ。商品やサービス、値段といったような分かりやすい価値に加えて、ユーザーひとりひとりの情報に至るまでの経緯や過程、感情の移り変わり、それらの背景などに真摯に向き合いながら、細やかに対応していくことがより重要になっているのではなのではないだろうか。

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