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キャラの良さみが深くてグラブルを勧めたい話:シスの数奇な人の縁を語りたい
2023.08.25 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
『グランブルーファンタジー(グラブル)』。今回の良さみが深いキャラクターは、新たな装いを楽しめる浴衣スキンセット(2023年8月31日11:59まで販売中)が登場したシスです!
『グラブル』の物語において、10種の武器の使い手が集まった“全空最強”の騎空団、十天衆。そのメンバーの中でも主人公、そしてその父と浅からぬ縁があるという、ほぼほぼオンリーワンな特徴を持っているシス。
暗殺術で名を馳せた一族の出自であり、その一族を自身の手で滅ぼしてしまったという暗い過去を持っているものの、不思議な巡り合わせにより数奇ながら前を向いて人生を歩むシスは、その境遇にありながら近しい人や大切な人を思う気持ちが厚い様子。
今回は、そんな性格を作ったシスの奇妙な人との縁について注目しながら紹介していきます。
※本記事の内容は筆者による独自の解釈によるものです。Cygamesおよび『グランブルーファンタジー』開発チームの意見とは異なります。
キャラ紹介:シス
年齢 | 不明 |
身長 | 174cm |
種族 | エルーン |
趣味 | 庭木の剪定 |
好き | 特にない |
苦手 | コミュニケーション(自覚は無い) |
声優 | 檜山修之 |
関連ストーリー | サウザンド・バウンド ノーレイン、ノーレインボー! こくう、しんしん 全員あつまれ! 十天衆湯けむり懇親会 …and you. |
全空の脅威に座する因縁を宿す男は比類なき力をもって、遥かなる蒼天の総てを掌る。不安定な感情を仮面に、敬愛注ぐ者への想いを胸に抱き、彼がゆく空の果てを目指す。(ルリアノート登場人物紹介 SSレア[十天衆]シス より)
全空一の武器の使い手が集まる、全空最強とうたわれる騎空団・十天衆。その中で“拳(格闘武器)”の達人である、仮面で顔を隠したエルーンの男性がシス。
シスは暗殺術で名を馳せた“カルム”という一族の生まれであり、その中でも類まれなる才能と技術的能力の持ち主。そのため子どものころに迫害を受けており、望まぬ暴走によって、一族を皆殺しにしてしまったという壮絶な過去があります。
*注釈1▲過去の惨劇のことは非常に重く受けとめて、忘れない姿勢を見せており、実直な性格がうかがえます。
一方で、その過去が主人公とその父、そしてカルムの生き残りであるネハンと縁を結ぶことになる数奇な運命を歩んでおり、何かと人との縁について考えさせられる人生を送っている人物です。
なお、その出自から“冷酷な暗殺者”としての認識を受けることが多いようですが、その感性や言動については意外と思える程に常識的。
年下の相手への面倒見がよく、いかつい仮面や十天衆という肩書による近づきにくさはあるものの、いったん話し始めてしまえば(自覚がないためか)人とのコミュニケーションを避けているということもないように感じられます。
*注釈2▲自覚は無いだけあって、コミュニケーションに対する抵抗感はほとんどない様子。……仮面をつけていればですが。
しかし、そんな姿は仮面をつけている時の話。仮面を外すとしゃべれなくなってしまい、口調も変わるほどの対人恐怖症。いつものクールさはどこへやら、年相応のかわいさも見せてくれます。
*注釈3▲仮面を外されるとこの通り。年相応のかわいい一面ものぞかせます。
*注釈4▲普段の覇気もどこへやら。腰もだいぶ低くなります。
数奇な縁に生かされたからこそ? 人の縁を助ける男
肉親と一族を手にかけた辛い過去は、生きる希望を手にするきっかけである主人公の父、そして主人公との縁の始まりともなっており、数奇な縁によってシスの人生があるといえるのかもしれません。
*注釈5▲主人公の父の面影を見て、主人公に興味を持つというのも因果なきっかけです。
しかし、自身の置かれた境遇に反して優しい感性を持ち続けているシスとしては、複雑な事情があったとはいえ“自分が救われた時間は、主人公が孤独だったことで作られた”と解釈している模様で、主人公に対しては罪悪感とも責任感ともつかぬ感情があるように見られます。
*注釈3▲過去の経験からか、孤独に過ごす子どもの辛さには思うところがある様子。
実際に、主人公に対する行動の中には、要望に応えて過去の自身と主人公の父との思い出を伝えたり、その中で“父親は(主人公)のことを忘れていたわけではないと思う”とフォローしたりする姿も見られます。
不本意とはいえ、多くの人の命を奪ったことで、紡がれるべきだった縁を壊してしまったからこそ、人の縁を愛おしむ姿勢があるように感じられます。
*注釈6▲人の縁を愛おしむ心から、積極的ではないものの親しい相手に助言をすることも。
縁の大事さを噛みしめるほど過去の罪から目をそらせない
辛い過去とそこから救われた経験から、人の縁について相応の思い入れがあるように見えるシス。目を背けたい過去の縁すらも受け入れようとする姿勢は、縁を持った仲間への誠意を感じさせる一方で、過去の罪を清算することに重きをおくような潔癖さを感じさせなくもありません。
手にかけた父親が自分のことを想っていたことを理解してしまった際には、咎を背負ってカルム一族の里に留まろうとするなど、初期からそう感じさせるシーンは存在しましたが、特に色濃く感じられるのは彼が主役となる6周年記念のシナリオイベント“こくう、しんしん”。
同イベントでは、不本意といえどカルム一族を虐殺してしまった過去から目を背けなかった結果、十天衆の名を返上して“秩序の騎空団”への出頭を考え、復讐を生きる支えとするほかなかったネハンに対しては、シスの命すら奪いかねなかったその行動のほとんどを受け入れました。
*注釈3やるべきこととして積極的に罪を償おうとする姿勢には、罪悪感と責任感の強さのほかに過去の罪を清算しなければという潔癖さも作用しているのかもしれません。
“主人公たちと旅をしたい”、“未来のために力を求めたい”という確固とした意思を持ちつつも、それを実現するための清算とはいえ他者が持っていた縁のために殉ずることをいとわない姿勢を見せるところには、少々の危うさも感じられます。
*注釈3▲自分の意思を達成するために必要な行動でしたが、他者のために殉ずる(かもしれない)ことすら受け入れる心の在り方は、見るものの心を締め付けます……!
無駄な縁などはないということ
人の縁によって数奇な人生を経たシス。過去の縁を清算しているような見方もできる彼の姿勢ですが、それらが無意味であったり、消し去るべきものとは考えていないようで、むしろ、無意識かはわかりませんが、人生の中で生かしていくような姿も見られます。
時系列としては“こくう、しんしん”の前と思われる“サウザンド・バウンド”の時点でその姿は描かれており、姉であるジェシカの好意を素直に受け取れないアイルに対しては、その性格を自身の過去を顧みた内容で指摘。
ありふれた愛情の肯定ではなく、暗い末路を示唆する言葉には、運命に翻弄されたとはいえ、迫害から逃れた先で暗い人生を歩むこととなったシス自身の苦しみとそれ故の説得力を感じさせます。
*注釈7▲過去の言葉を鑑みると、自戒の意図も含んでいるように感じられる発言です。
また、“こくう、しんしん”の後日談のような側面を持つ“全員あつまれ! 十天衆湯けむり懇親会では、似た境遇であるユリウスと邂逅。贖罪の在り方について語らうことに。
お互いに忘れることはできない大きな罪を打ち明けあい、そして、罪人には贖罪だけでなく、変わらず親ってくれる人のために取るべき生き方があると確かめ合う姿は、両人の物語を追っていると感無量となる本イベントのハイライトともいえるシーン。
奇妙な縁によるさまざまな出来事を経て、無駄な縁はないと彼がこれまでの人生に対して答えを出したようにも感じられます。
*注釈4▲絞り出すように出した答えは、ふたりにとっての救いにも思えます。
別れ多い過去のシスに待つ未来の出会いに期待したい
人の縁に助けられ、過去に対しても切り捨てることなく万事よしとは言えずとも自分なりの行動で決着をつけたシス。
これからの人生について明確なビジョンは明らかにされていませんが、主人公とその父のように、縁が新たな縁を呼び寄せるのは人生の常。これから多くの出会い(縁)を持つことになるのでしょうが、今までの分を取り戻すようなよいものになることを祈らずにはいられません。
*注釈4▲明確なビジョンはなくとも、無意識にやりたいことを探しているようにも見えます。
ひとまずは、奇妙な縁ができたユリウスとの再会と、その時ふたりの土産話がどのようなものになるかが楽しみです。
*注釈4▲この言葉を言えたことは、シスにとって大きな前進であるはず。願わくば、この言葉を守れているか確かめ合う日が来てほしいものです。
【注釈】
*注釈1:SSレア[咎戒の夜叉]シス フェイトエピソードより
*注釈2:シナリオイベント“ノーレイン、ノーレインボー!”より
*注釈3:シナリオイベント“こくう、しんしん”より
*注釈4:シナリオイベント“全員あつまれ! 十天衆湯けむり懇親会”より
*注釈5:SSレア[十天衆]シス フェイトエピソードより
*注釈6:SSレア[鋼体童子]ムゲン フェイトエピソードより
*注釈7:シナリオイベント“サウザンド・バウンド”より
※画像はゲーム画面のキャプチャーを含む。
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