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【撮り下ろし写真つき!】『うる星やつら』神谷浩史さんインタビューの一部を公開!

2022.10.12 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

まもなくTVアニメが放送となる『うる星やつら』。現在発売中のPASH!11月号では、あたる役・神谷浩史さんのインタビューを掲載しています。本記事では、その一部を掲載!ここだけの撮り下ろし写真つきでお送りします♡

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――ご自身があたるを演じるとわかったときのお気持ちをお聞かせください。

 「新しい『うる星やつら』を作りますよ」ということだったので、スタッフから「初代のアニメのことは気にしないでください」と言われた気がします。でも、たとえばラムの“うち”のアクセントって、日本語にないんですよね。だからといって、オリジナルにあったそのアクセントを踏襲しないのは「ちょっと違うよね」って、みんな拒否反応を示すと思うんです。みんなのなかには、もうラムやあたるのイメージがある程度刷り込まれちゃっているだろうから、「自由に演じてください」って言われてもすごく難しい。僕もアニメを観ていましたし、マンガのコマを見たらあたるなら古川(登志夫)さんの声で、ラムなら平野(文)さんの声で脳内再生されてしまうくらいなので。それを覆してまったく新しいものを作っていくというのは、たぶん不可能なんです。古川さんのやられていたリズムを大切にしつつ、…というか、僕のなかからはどうしたって抜けないので(笑)。でもそれを全部ものまねするつもりはないので、僕というフィルターを通したあたる像というものを作らなきゃいけないかなと。

――オーディションで印象に残っているエピソードや、実際にアフレコした際のお気持ちを教えてください。

 最初に噂で「『うる星やつら』がまたアニメ化されるらしいよ」と聞いたときは、「やめてくれ、そんなこと」と。「そんな生半可な気持ちでできるものじゃないぞ」と思ってました(苦笑)。原作主義というわけではないですけど、過去の作品を大切に思っている世代ですし、新しいものに対して否定的な意見を持っている厄介なところもあります。だけど「オーディションを受けてください」って言われたら、それとこれとは話が別なんですよね(笑)。もし関わることができるのならそれはやりたい。古川さんは事務所の先輩でもありますし、他の人にあたる役を渡したくないという気持ちは強くありました。オーディションの現場で、初めて今回のアニメのキャラの絵を見たんです。これがすごく素敵で、よく見るとクレジットに(キャラクターデザインの)浅野直之さんの名前があるわけです。この作品の世界観を表現するのにピッタリな人って、浅野さんを置いてほかにはいないですし、「このスタッフ、本気なんだな」ってそこで思いましたね。同時に「絶対に僕がやりたい!」と思いました。実はオーディションであたると面堂を受けていたんですけど、どちらも2次まで通ったんです。でも、贅沢を言うなら面堂よりもあたるがやりたいなって思っていました(笑)。 一度自由にあたるを演じてみたところ、「もうちょっと若めにお願いします」とディレクションをいただいて、「声質ではなく喋り方を工夫したら良くなるかな」と考えて、本番のテイクを録りました。この作業がすごく楽しかったんですよね。みんなのDNAのなかに刷り込まれている、“『うる星やつら』のキャラクターたちがこういう風に喋る”という最大公約数があって、それに僕の肉体を使ってどこまで近づけるのか。それを考えることがすごく楽しかったですし、まして浅野さんの絵で動くと思ったら「これは面白いぞ」って。オーディションも楽しくて、気がついたら汗だくでした。そんな意気込みでオーディションを受けてからしばらくして、マネージャーから「神谷くん、『うる星やつら』が決まりました!」と聞いたときは本当に嬉しかったです。この歳になって、声優になる前から好きで憧れていた作品に関われる経験が起こるとは思っていなかったんです。僕は今までそういうことが叶ったことがなかったので、周りでそれを経験している仲間たちを見て挫折感みたいなものを味わったりもしました。でもこうして長いこと声優を続けてきて、「46歳になってもこういう経験をさせてもらえるんだ、本当に声優を続けてきて良かった」と思いました。

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――アフレコするにあたって、どのキャラクターとの絡みが特に楽しいですか。

 やっぱり面堂ですね。育ちが良くて見た目がいいだけで、中身はあたるにそっくりだから(笑)。それに、面堂を演じるのがマモちゃん(宮野真守さん)じゃないですか。マモちゃんは初代とは違った新しいアプローチで面堂を成立させているなと感じるんですよ。初代を観ていた僕たち世代にとって、面堂はやっぱり神谷 明さんのイメージが強いじゃないですか。神谷さんも唯一無二の声質を持った方なので、あれに寄せていくというのはかなり困難だと思います。マモちゃんは神谷さんとは違う声質を持っていますけれど、ギャグもシリアスも両方できる超一流の声優ですよね。その一流の声優が面堂という役を演じたらこうなる、というのを見せてくれるので、一緒に収録していてすごく楽しいんです。これから先もマモちゃんと一緒に丁々発止のやり取りをするシーンがいっぱいあると思うので、それを非常に楽しみにしています。

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Text=山口美季

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©高橋留美子・小学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会

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