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『山田くんとLv999の恋をする』山田秋斗役・内山昂輝さんが印象に残ったシーンは…
2023.05.17 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
大好評放送中の人気アニメ『山田くんとLv999の恋をする』で山田秋斗を演じる内山昂輝さんにインタビュー! 本作の魅力や印象に残ったシーン、ゲームについてなど様々なことをうかがいました。
まずは、原作をお読みになったときの感想を教えていただけますでしょうか?
オンラインゲームを通して繋がっていったり、交流が深まっていったりという展開が僕には新鮮で面白かったですね。もちろんリアルでも会って、いろいろ交流が深まっていくんですけど、それと並行してオンラインゲームでも日々繋がっていてという…、どっちの世界のお話も交互に描かれていくので、アバターのシーンもあれば、リアルのシーンもあって、そういうバリエーションは観ていても目が楽しいし、物語としても盛り上がるなぁと思いました。
内山さんは、こういうオンラインゲームのご経験がないということですが、オンラインゲームの世界をどう思われましたか?
アフレコを通して思ったのは、鴨田さんとかがわかりやすい例ですが、仕事も年齢も関係ないギルドメンバーたちが出会って、ゲームを通して仲良くなっていって、じゃあリアルでも会ってみようかってなる流れとか、すでにゲーム内でいろんなことを話しているからお互いのこともある程度わかっていて、だからリアルで会ってもすぐに盛り上がる感じは、羨ましく思いましたね。そんな人間関係は自分の周りにないなと。
声優業界の方でオンラインゲームにハマっている方も多いと思いますが、そういう話を現場で聞かれたことはありますか?
僕自身がオンラインゲームをしない人間なので、あんまり聞くきっかけもなくて。オンラインゲームにハマったり、アプリゲームにハマったりっていう方がいらっしゃるのは知ってますけど、それに関して質問するというのはあまりなかったですね。
学生時代もあまりそういう会話は…?
実家に住んでいたときは、弟が『メイプルストーリー』をやっていたので、遊んでいる姿を眺めてることはありましたけど。そのときは、なんでそんな長時間パソコンの前に座っているんだろう?って不思議に思っていました。
内山さんはそもそもそんなにゲームはされないんですか?
ポケモン(ポケットモンスター)が最初に直撃した世代なので、小学校低学年くらいのときはみんなと同じように遊んでいて。テレビゲームはFF(FINAL FANTASY)やドラクエ(ドラゴンクエスト)とか、スポーツゲームを何作かやったくらいで、そこから深くハマっていかず。大人になってからは、何年かに一回ハマるゲームがあるくらいで、いつも絶えず何かしらゲームに熱中しているということはないですね。
パズルゲームの実況をされていたような。
ずーっと昔から『テトリス』が好きなんですよね。あとは『ドクターマリオ』とか。ああいうシンプルなパズルゲームは何も考えなくて済むというか、無心でパズルに向き合うというのが好きで、それは定期的にハマっています。
原作を読んだとき、内山さんが演じられる山田にどんな感想を持ちましたか?
見た目はかっこいいし、頭もよくて、いろいろとスペック高い系だと思いました。性格的にはクールな感じで、何を考えているかわからないミステリアスなところもある。でもお話が進んでいくと、最初の印象とはギャップが出てくるキャラクターだと思って。冷たい性格ではないし、攻撃的な人でもないというのがわかってくるので、全体的に奥行きのあるキャラクターだなと思いました。
確かに、積極的に人に話しかけないけれど、人を嫌っているわけでも、拒絶しているわけではない感じですよね。
話しかけられたら、そっけない返事かもしれないけど、ちゃんと返してくれるし。嫌な人ではないと感じました。
意外と親切ですしね。
そうなんです。パソコンが壊れたら直しに来てくれるし、雨が降ったら傘を貸してくれたりとか。
そういうギャップが女の子はキュンと来ちゃうんだろうなと。
そうかもしれませんね。
同じギルドメンバーの瑛太についてはどういう印象でしょうか?
瑛太はまた違うギャップがあるというか。瑠璃姫だったのか!という展開は、最初に原作を読んでいても驚いた部分だったので。アバターの瑠璃姫と交流して、茜がいろいろな悩みを打ちあけるけど、瑠璃姫は瑠奈ちゃんじゃなくて瑛太だったという……。最初は危ない人かなぁとも思いましたけど、オンラインゲームの世界なので、別に自分とそっくりのアバターにしなきゃいけないということもないんでしょうし、単に茜がこの子なんだろうなという風に僕が連想していただけなので。瑛太も正体がわかって、リアルで会って交流をしていくと、けっこう面倒見がよかったり優しかったり、みんなのことをちゃんと見ているキャラクターだということが徐々にわかってくるので、そこにもまたギャップがありました。
まさにギルドマスターにふさわしい人格ですよね。
リアルでもまとめ役なんだなぁと思いましたね。
内山さんがオンラインゲームをするようなことがあったら、どんなキャラクターを作りたいですか?
アバターですか? 自分そのままというのは面白くないと思っちゃうので、全然違う雰囲気にすると思いますね。具体的にどんなキャラクターが作れるのか、あまりわからないんですけど、自分とかけ離れた感じの容姿とか恰好にしてみたいなと思います。屈強なゴツい感じもいいかもしれないし、逆に幼い子供とかもいいかもしれないし。
内山さんはオフ会があったら参加したいと思われますか?
えー、どうだろう? まず、自分の仕事について言うのかなぁとか気になりますね。仕事の情報は情報漏洩に気をつけなくちゃいけないから、リアルで会ったら普段の自分について話せることが少なくなって、ゲームの話オンリーでいくしかないのかも。
第6話まで放送済みなのですが、印象的だったシーンがあったら教えていただけますか?
パソコンを直しに行ってあげるシーンが印象的ですね。瑛太が知らせて説得したという流れですけど、修理に来てくれる山田は優しいなと思って。そのとき、以前貰ったカレーを美味しかったとちゃんと伝えているのを見て、山田はちゃんとお礼が言える人なんだっていうこともわかって、キャラクターの深みも出てきたと思いました。人間ドラマが描かれるなかで、キャラクターたちの関係が変化していくイベントというのはいろいろあると思うんですが、それがパソコンが壊れることというのがこの作品っぽいなと。オンラインゲーム友だちは、パソコンが壊れたら交流のルートがひとつ絶たれるということなので、その修理も重要なエピソードになるよなと思いました。
第6話の最後で、茜の髪の毛が山田の目に入っちゃって、山田がその後すぐ家を出て行ったために、茜が悪いことをしたかもしれないって反省する場面もあったりして、第6話は最後まで盛り上がる回だったと思います。
他に印象に残ったシーンはありますか?
瑠奈ちゃんが暴走してしまう展開が、けっこう印象的ですね。茜と遊ぶ約束をしていたのに自分は約束の場所に行かず、瑠璃姫ファンの七三分けの男の人を呼んでいて。彼女のやったことはいけないことでしたが、子供のときに狭い人間関係で仲良くやっていたところへ、新たに入ってきた人にみんなの気持ちが向いちゃってイラつくとか、今まで安定してきたものが崩れる不安というのは誰しも覚えがあることだと思います。そこから茜との関係性も変化していって、瑠奈というキャラクターが面白くなったと思います。
茜のような女の子をどう思いますか?
めちゃめちゃいい人だなと思いました。明るくてハキハキとしていて、ちょっとおせっかいなくらい面倒見がいいというか。辛いことが起きてもめげずに前へ一歩踏み出そうとしますし、とてもいい性格だなと思います。
卑屈じゃないですよね。
そうそう。うじうじすることもあるけど、わりと早く気持ちを切り替えるし、友達に自分の弱い部分もちゃんと見せているというか、正直なので、好感のもてるキャラクターだと思いますね。
AnimeJapan2023のステージで、山田というセリフがいっぱいあるので楽しみにしてくださいと茜役の水瀬さんが仰っていましたが、山田の呼び方の変化がけっこうあるんですか?
そうですね。第2話のCパートでは、オンライン上にアフロアバターの山田はいるけど、リアルの山田は寝てて。だからアバターの山田が動かなくなっちゃって、茜が「山田山田山田」って呼びかけ続けたり、いろんなところで、茜は山田を連呼してますね。
アフレコの際にディレクション等はありましたか?
アフレコが始まるときに監督から、個々のキャラクターというよりは全体についてのお話があって。例えば瑛太が話すシーンなどで、ぽわぁ~っとした背景がリアル世界に描かれるとか、漫画・アニメ的な演出があるけど、そっちの方向性を意識しすぎないように演じてほしい、と。あくまでもキャラクターの自然さ、そのキャラクターらしさを大事にして、誇張した表現に寄らなくていいというお話がありました。山田に関しては、序盤の居酒屋のシーンとかで、茜がぽんぽんリズムよく話したり、テンションの上がり下がりがあったりする感じに、あまり付いていかないでほしいと演出されました。演じる側の習性として、会話のキャッチボールというか、リズムを向こうに合わせたりノッたりして、台詞を動かそうとしてしまうんですけど、そういうことはあまりせず、山田は我関せずな感じでいてほしいと言われました。その場面以外でも、動じないでほしい、山田は山田のままでという演出は何度かありました。
映像的なところで、今後注目してほしいところがあったら教えていただけますか?
アイキャッチとかサブタイトルが毎回楽しい演出になっています。サブタイトルが出て、右下のところで、ゲームのアバターが細かい動きをしているような演出が、毎回工夫をこらされていて、原作の楽しい雰囲気をアニメに上手く変換した感じになっているので、そのあたりは見どころです。あとは、映像に心情を表す文が出てくるテロップ演出のシーンが結構あります。アニメでありつつ、漫画っぽさもあるいいとこ取りの演出になっているので、そのあたりにも注目してほしいです。スタッフの方々の遊び心を感じました。
第7話以降の見どころを含めて、アニメファン、原作ファンの方へメッセージをいただけますか?
第6話の最後で波乱の展開があったので、山田と茜がどうなっていくのか注目していただきたいですし、これから後半は岡本とか椿さんとか、山田と同じ学校のキャラクター達がどんどん活躍してドラマが動いていきます。前半とはまた違う面白さが出てきますので、ぜひ最後まで観てください。
作品情報
山田くんとLv999の恋をする
ON AIR:TOKYO MX /毎週土曜24:30 ~ ほか
公式HP
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