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TVアニメ『わたしの幸せな結婚』斎森美世役・上田麗奈さんインタビュー!「清らかなままいられる美世は強いなと思います」

2023.08.16 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

現在放送中のTVアニメ『わたしの幸せな結婚』。PASH!8月号では、斎森美世役・上田麗奈さんのインタビューを掲載しています。
本記事ではその一部を特別に掲載!

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−−まずは上田さんと本作との出会いを聞かせてください。

  ネットで『わたしの幸せな結婚』の情報を見かけて、面白そうだなと読み始めたのが始まりでした。少女漫画が好きだったこともあり、いろんな作品を読んでいた時期で、本作もそのうちのひとつだったんです。コミックス版が面白くて、その後原作小説も購入し、読み進めていきました。そんななか、原作のCMと朗読劇のオファーをいただいて、すごく嬉しかったのを覚えています。

−−原作に感じた魅力は?

 一つひとつの単語や文章がとても柔らかいうえに、言葉選びが繊細で、キャラクターの心の動きもすごく美しく描かれているなと。おかげで作品の世界観にグッと引き込まれていく魅力を感じました。序盤の物語は壮絶ですし、テーマ的にはかなり重いと思うので、この先もっと心が苦しくなるのかな…と身構えていたのですが、とっつきやすい文章なぶん、するする読み進めることができて、そこも素敵だなと。また本作は、タイトルが「わたし」と平仮名になっているところも大きいと思っていて。美世だけでなく清霞さん視点としても捉えることができますし、「わたし„たち”の幸せな結婚」を描いてくれている作品なんですよね。相乗効果でお互いがより魅力的な人間になっていき、その結果幸せを感じる瞬間も増えていく…。そんなふたりを見守りたいなという気持ちが、読み続けるときの一番の原動力になっていました。

−−それでは上田さんが演じる美世は、どんな魅力を持つ人物でしょう?

 ここまで壮絶な幼少期を過ごしているにもかかわらず、あんなにもまっすぐで心清らかにいることができる。本当に強い人だと思います。私だったらきっと卑屈になってしまって、他人のことを大切に想えなくなるだろうし、何を利用してでも!という価値観になってしまうかもしれないなと思いました。美世はほとんどの時間を屋敷内で過ごしているので、外との繋がりがなく、大人になりきれなかった部分も大きいとは思います。それでも大人になってもなお、子供のような純粋さや健気さを持ち続け、そんな彼女のまま周りの人と関わっていけるところが、美世が愛される何よりのポイントなのかなと感じました。

−−演じる際はどんなことを大切にされましたか?

 収録から時間が空いているので、これは完成したアニメーションを拝見して感じたことなのですが、収録当時の自分は子供のまま成長していない部分を大事に演じていたんだなと思いました。息をするように「申し訳ありません」と言えてしまうコミュニケーション手段だけは持っているけれど、イレギュラーが発生すると、どう対処してどんな言葉を選べばいいのか分からない。大人になりきれていないがゆえに、周りに付いていけていない感じや馴染んでいない感じ、またあの時代の男女間におけるパワーバランスも表現しようと考えていたように思います。

−−第1話の美世は絶望をとうに超えたところにいる印象で、そんな彼女がこれからどう変わっていくのか、上田さんのお芝居がますます楽しみになりました。

 なるほど…! ありがとうございます。絶望よりもさらに死に近いところにいる表現になっていたのなら、良かったです。朗読劇のときも、約2時間をとおしてちょっとずつ変わっていく様子を表現するのが難しくて。でも美世は、必ず変化が求められるキャラクターなんですよね。具体的にここで切り替わるというよりも、清霞さんやゆり江さんの言葉を受けて「ここまで許されるんだ!」という部分が、本当にちょっとずつ増えていくんです。久堂家に嫁いだ第2話以降、自分の存在が認められ彼女の居場所ができていくなかで、その子供っぽさゆえに美世の心が外向きになっていったような気もします。大人と大人の会話というより、大人に対してどう振る舞ったらいいか、美世はその術をまだ持っていないのだけれど、それでも心ではもっと清霞さんと近づきたい!と思っていて。久堂家に来てからは前より感情に波があり、悲しくなったり嬉しくなったりも分かりやすくなっていくんです。一方で、自分の心をどう動かしたらいいのかはまだ分からず、戸惑っている。そうやって美世はどんどん変わっていくので、そこが声のお芝居でもうまく表現できていたら嬉しいです。

−−上田さんが収録現場で“幸せ”を感じた出来事を教えてください。

 最終回の収録時のことなんですが、ゆり江さん役の(桑島)法子さんが声を掛けてくださったのがきっかけで、界人さんと私の3人で写真を撮ることができたんです。何なら最初は法子さんが「ふたりのことを撮っていい?」と、私たちの2ショットを撮ろうとしてくださっていて。それがもうすっごくゆり江さんっぽいな~!と思いました。法子さんもゆり江さんも本当にお優しくて、アフレコ中も休憩時間もいつもほっこりさせてくださいました。本当に可愛らしい方で、幸せな気持ちになれました…!

(※PASH!8月号より一部抜粋)

Text=鈴木 杏(ツヅリア)

 

TVアニメ『私の幸せな結婚』公式サイト

©2023 顎木あくみ・月岡月穂/KADOKAWA/「わたしの幸せな結婚」製作委員会

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