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「羽多野 渉 5th Anniversary Project」始動! 音楽活動振り返りインタビュー

2016.10.21 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

健康第一、誰もが楽しめるライブを目指します!(笑)

 2016年12月21日に音楽活動開始5周年を迎える羽多野 渉さん。1stシングル「はじまりの日に」から始まり、4thシングル「Hikari」はご自身が出演するTVアニメ『ハマトラ THE ANIMATION』のエンディングタイアップに。2014年には1stアルバム『W』もリリース。音楽でも“魅せる”羽多野さんにデビューからの5年間を振り返っていただきました。

 

──5年前、ソロ名義でデビューされたときの気持ちを覚えていらっしゃいますか?

 キャラクターソングなどキャラクターの解釈で歌うのではなく、羽多野渉として音楽作品を世に出すというのは経験のないことでしたので、ワクワクすると同時に、ちゃんと成り立つのかという不安もありました。でも声優としての活動のなかでそういうチャンスをいただけるのは本当にありがたいことですし、スタッフさんからも心強く力強い応援をいただけたので…。とにかくカッコつけずに(笑)疑問も不安も素直にお話しして、教えていただこうという気持ちでした。

 

──デビュー5周年ということで、これまでの5年間は羽多野さんにとってどんな時間でしたか?

 あっという間の時間のなかで、音楽活動を通して、それまで見ることができなかった景色を見るばかりの5年間でした。ライブひとつとっても、お客さんと一緒にステージという作品を作るという経験は貴重なものです。レコーディングも、そのときはひとつの楽曲を作品として作るということにひたすら力を注ぐだけだったんですけど、振り返ってみるとシングルは次に出るので7枚目だったり、フルアルバムもあったり、やってきたことがちゃんと形として残っている。本当にありがたい機会をいただいていると思います。

 

──ご自身の歌として歌われる場合とキャラクターソングとして歌われる場合とで違いはありますか?

 マイク前で歌うという、仕事としての実務は同じです。ただ、いただいた歌詞をどういう目線で解釈するかがまったく違います。キャラクターソングの場合はそのキャラクターのための歌詞になっていますから、羽多野渉が俯瞰で解釈してはいけない。物語世界に存在するそのキャラクターがこの歌をどう解釈して歌うだろうと想像しながら歌っています。逆に羽多野渉で歌う場合は、なるべく俯瞰で見る目を残しながら歌っています。タイアップの場合は、俯瞰目線を残しつつ、作品全体の雰囲気を大事に表現するよう心がけています。もしかしたら同じように聞こえているかもしれませんが、表現する者としてはまったく別の角度からアプローチしてるんですよ。

 

──音楽活動に声優のお仕事が生きているということですね。

 そうですね。やっぱり僕の本職は声優で、毎日違うキャラクターと出会って、自分ではないものになるという仕事をやっているおかげで、音楽の世界にもそういう新鮮さを求めているんです。だから「今回はこういう曲を歌ってください」と言われたとき、それが前回と全然違う楽曲だったりすると、チャレンジ精神が湧き上がってくるというか(笑)。「どう歌ってやろう」「どう表現してやろう」って意気込むんですけど、思いどおりにいかないことも多いんです。そのときにディレクターさんとかプロデューサーさんから「こういうふうにやったらどうかな」とか「今、ちょっと頭でっかちになっているから、一度、肩の力を抜いて何も考えずに歌ってみたら」とか、ふと言われたことが、それまでできなかったことをできるようにしてくれる。そういうことがあるので、自分の力だけじゃなく、周りにいる方々の言葉で気づかされることが多いなと感じています。

 

──ファンの方の反応で気づかされたことなどはありましたか?

 すべての曲のレコーディングが満足できる出来だったわけではなく、なかには「全然上手くできなかった。どうしよう」と涙をにじませたものもあります。ところが、そういう曲に限って評判がいいんですよ(笑)。曲というのは、レコーディングのあと、トラックダウンやマスタリングといった音の匠たちの作業を経るので、そのおかげと思いながらも不思議です。

 ある曲で、自分の頭の中でイメージしているボーカルと実際の僕の表現力にものすごく差があって、本当に悔しい思いをしたことがありました。ディレクターさんはOKを出してくれるんですけど、自分では全然OKじゃない。でも、何時間もリテイクを繰り返すわけにもいかず、出されたOKを信じてスタジオを出たんです。その後、完成した曲を聞いて、信頼できる方々にお世話になっていると確信すると同時に、自分の足りない部分が明確に分かったことで「次の曲ではそれを乗り越えよう」という気概も湧きました。曲ごとにジャンルが変わるので、毎回、新しいなにかにチャレンジさせてもらってるんですけど、ニューシングルの「You Only Live Once」(『ユーリ!!! on ICE』エンディング曲)はまったく未知の領域でしたね(笑)。

 

──現在、12月発売予定のミニアルバムを制作中とのことですが、どのような一枚になりそうですか?

 ありがたいことに、企画の段階から参加させてもらい、プロデューサーさんとディスカッションしながら進めています。大きなテーマとして「旅」があり、世界を音楽で旅すると同時に時間も進行して、最後は時空を超えます(笑)。今までお世話になった作曲家さんに新曲をお願いしまして、実は以前一緒にお仕事させていただいた曲とはまったく違うイメージの曲をそれぞれの作曲家さんに発注したんですよ。アルバムのコンセプトや曲のイメージが伝わるように物語のプロローグみたいなものを書いていったら、皆さん、さすがプロ! 「こんなの作れないよ」と言われてもおかしくない依頼だったのに、説明するなり、「ああ、わかった! 大丈夫!」「アルバムに呼んでくれてありがとう! 任せて!」と言ってくださって嬉しかったです。

 

──音楽で「旅」を描くというと、具体的には?

 たとえば中国の二胡を使うような曲があったり、ダンスミュージックっぽい曲があったり、ヨーロッパの昔のバンドサウンドがあったり、日本の和楽器を使った曲があったりする予定です。まだ曲を作っていただいている段階なので、僕も楽しみに待っているところです。

 

──5周年プロジェクトへの意気込みを含め、読者にメッセージをお願いします。

 プロジェクトの5つの事柄が一気にスタートした感じで、「できるのかな。できるのかな」とドキドキしています。少しずつ準備はしてきたんですけど、いざ発表されると急かされている気分になりますね(笑)。特に、今回ライブツアーがあるんですが、初めて行く場所もありますので、会場がお近くでしたら、ぜひ気軽にいらしてください。激しくて次の日動けない、みたいな、そういうライブじゃないので(笑)。きっと健康的に楽しめるライブになると思います。

 

──健康的に、ですか(笑)?

 健康第一、誰もが楽しめるライブを目指します! カッコいいコーナーとゆるめのコーナーがあったり、シングルやミニアルバムのリリース直後ですので、これまで人前で歌ったことのない曲も披露したり…。絶対損はさせませんので(笑)、ぜひ遊びに来ていただきたいです。

 こうして音楽活動5周年を迎えられるのも、応援してくださる皆さんのおかげです。感謝しています。皆さんからいただいた愛情を作品でお返しする。この循環をこれからもずっと長く続けていきたいので、羽多野渉の声優活動のなかの音楽表現の部分としてこれからも応援していただけたら嬉しいです。

Text=岡田尚子 

11/23発売の『ユーリ!!! on ICE』EDテーマシングル「You Only Live Once」についてがっつり語っていただいたインタビューも掲載中です!

 

 ●INFO

「羽多野 渉 5th Anniversary Project」始動!
5thlogo

Project1 TVアニメ『ユーリ!!! on ICE』エンディングテーマシングル「You Only Live Once」、11月23日発売!

Project2 5th Anniversaryミニアルバム「キャラバンはフィリアを奏でる」、12月21日発売!

Project3 初のライブDVD「Wataru Hatano Live 2016 “Synchronicity” Live DVD」、2017年1月25日発売!

発売!

Project4 全国ライブツアー2017開催決定!

Project5 初のアーティストブック発売!

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