interview
『崩壊:スターレイル』ロビン役・名塚佳織さんインタビュー
2024.12.02 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
HoYoverseが配信中のスペースファンタジーRPG『崩壊:スターレイル(スタレ)』で、12月4日よりVer.2.7アップデートが実施されます。本バージョンでサンデーが実装されることを記念して、PASH!7月号に掲載したキャストインタビューの一部をお届けします。
※本記事は2024/6/10発売「PASH!7月号」にて掲載したインタビューより、一部内容を抜粋したものになります。
「ロビンは良い意味での幼さがあって、目の前のことにきちんと向き合える人」
――ロビンについて、初めて資料などをご覧になった際はどのような印象を抱きましたか?
まず初めにイラストを見せていただいたときは、綺麗で可愛らしい、大人と子供が入り混じった少女だという印象を受けました。銀河的なアーティストの歌姫と聞いていたのですが、台本を見てみると、自分が芸能人だという立場を表に出すことなく同じ目線に立って会話ができるような女性で、優しくて温かい人だなと感じましたね。
――ちなみに、HoYoverseさんからはロビンのキャラクター性について、どのような説明があったのでしょうか?
ロビンは歌姫として人々から慕われているけれど、それ自体に満足しているわけではなく、自分の歌でひとりでも多くの人が幸せになってほしいと思っていると。自分が有名になりたいからアーティストを続けているのではなく、自分が存在することで笑顔になる人が増えるのであれば、どこまででも頑張れてしまう女性だというふうに伺いました。
▲銀河で名を馳せる、天環族の歌姫。幼い頃にサンデーと共に引き取られピノコニーで育ったが、しばらく故郷を離れていた。ピノコニーの状況に違和感を覚えてひとりで事件の調査を進めており、ドリームリーフの存在にも気付く。
――では、実際にロビンを演じる際はどのようなことを意識されましたか?
一番気をつけていたのは、人によって態度を変えないことです。もちろんサンデーのような近しい人には、無意識に甘えるような内面の違いをもたせることはありましたが、基本的に人を好き嫌いで分けたりせずに、相手が年上であっても年下であっても変わらない演技を心がけました。あとは非常に芯が強い女性ですが、その強さを人に当てつけない人なので、発する言葉をとにかく綺麗で柔らかくする点は気をつけています。
――ロビンに会えた(三月)なのかが喜んでいる場面があって。あそこだけでも、ロビンが銀河中で愛されている歌姫だと実感できますよね。おっしゃるとおり、物腰の柔らかさが素敵な女性だと感じました。
そうですね。自分の歌が生きる勇気になっている人々に対して、本当に心の底からロビンも嬉しいと感じているので、そんな彼女が話す言葉は大切にしたいと思っています。
――ロビンは歌姫であることに疲れを感じたりするのでしょうか?
誰もが知っている存在になってしまって、少し生きづらさを感じているところもあるかもしれません。例えば、つねにファンが思い描いているロビン像を崩してはいけないなど。
ロビンは素顔と歌姫の姿にギャップがあるわけではないのですが、ファンが思い描く理想のロビン像というのもあるでしょうし…。そのことを本人が深刻に悩んでいるというよりは、無意識に感じてしまっている側面もあるのかなと。ロビンを演じながら、私なりに彼女が心の奥底に秘めている思いを感じています。
――ちなみに「傷つく誰かの心を守ることができたなら」など、ロビンの歌う曲はお聴きになりましたか?
聴かせていただきました。まさしくロビンの柔らかさと芯の強さが、両方兼ね備わっている歌声だと思います。バラードだけではなく観客の心をワクワクさせてくれるようなアップテンポな曲もあり、ロビンの可憐だけではない力強さを感じさせる瞬間もありますね。
意見は分かれたけどサンデーは大切な兄で…
――ロビンがピノコニーの異変を調査するために自分の死を偽装するという展開を、初めて聞いたときはどう思われましたか。
驚きましたね。周りに影響を受けて死を偽装しようと思ったのではなく、自ら行動を起こしたことは意外に感じました。
――ではロビンを演じたなかで、どういったセリフやシーンが印象に残っていますか?
最初に主人公たちと出会うシーンですね。銀河で有名なアーティストであるにもかかわらず、ああして困っている人がいたらすぐに手を差し伸べる姿に、優しいロビンの性格が現れていると思います。キャラクターによっては、表面は良く見せておいて実は……みたいな人が多かったりするので、良い人すぎると逆に疑ってしまったりすることがありますが、ロビンには裏表が一切ありません。
大人な部分もありつつ心は純粋といいますか、良い意味での幼さがあって、目の前のことにきちんと向き合える人なんだなと印象に残っていますね。あとは幼少期のエピソードも、こういう過去があるから今の彼女に繋がっているんだなと、しっくりくるお話が多いので好きですね。
▲ロビンは人々に幸せを押し付けるのではなく、彼らが自分の足で立ち上がれるよう、手を差し伸べる立場でありたいと考えている。だからこそ彼女は「調和」の歌で人々に幸せを届けるため、歌手になったのだった。それゆえ、人々が「美しい夢」に幸福を感じていることを否定はしなかったが、彼らが夢に溺れ現実の未来を放棄している状況を悲しんでいる。
――幼少期のエピソードはロビンにとって重要なシーンのひとつですよね。
ロビンとサンデーは仲良しな兄妹なんですが、実は幼少期から考え方が違っていたことを示唆する、鳥籠の中の小鳥について語るシーンがあります。サンデーは安全で守られた場所で、愛情を持って守ってくれる人がいるほうが小鳥も幸せだろうと話すのですが、ロビンはせっかく翼があるのだから、どんなことが待ち受けていても、小鳥は自由に空を羽ばたけるほうが幸せだと思うと言うんです。お互い小鳥の幸せを願っているのですが、どちらも間違っていないし考え方の違いは本当に人それぞれだなと感じるシーンで、印象に残っています。
でも、ロビンは意見が違いながらもサンデーのことは本当に大切に思っていて。幼少期における別のエピソードでは、ロビンがダンボール箱に乗って歌っているのをサンデーが応援してくれているという思い出があります。ロビンとサンデーの考え方が違ってしまっているのは切ないのですが、ロビンのなかではこの思い出は大切なもので、兄と見た夢のために今まで頑張っていた部分もあると思います。
歌うときはファンの皆さんに向けてと言っているけれど、実は兄に向けて歌っている心があって、それが自分を縛る鎖にもなっているという…ふたりの関係性は難しいですね。
▲小さなコンサートの思い出はいつまでも色褪せない。しかし、幼い頃星空の下で交わしたふたりの約束は、いつの間にか遠い過去になってしまっていた。
――ロビンはずっと守られているようなタイプではないですよね。
ロビンはたしかに兄のことを尊敬しているけれど、いつまでも守られる妹でいるつもりはないと思います。でもサンデーにとって妹はいつまで経っても妹。なんだか子離れできない親みたいですよね(笑)。
――小鳥の話で示唆されているように、サンデーは「守ってあげないといけない」という気持ちが根幹にあって、その中心に近いところにロビンがいるのかなと。
まさにそうだと思います。ロビンも歌姫として周りから認められて、もう一人前の人間として歩んでいることを兄も知っているはずなのに、サンデーは「自分の後ろにいればいいから」みたいに接してしまうのかなと。
▲サンデーの強大な力を前に開拓者たちが苦戦を強いられるなか、人々の「自由」を願う歌声が響き渡り、「秩序」の奏でる楽章に不協和音を生み出す。それはすべてを背負い、たったひとりで闇夜を照らそうとする兄へ向けた、ロビンの祈りの歌でもあった。
▲「秩序」の夢にも惑わされず、ロビンは諦めずに歌い続けた。「調和」の歌声で深い眠りについている人々を現実へと導き、夢を打ち破る手助けをするため。そして自分という犠牲を払おうとする兄の手を取るために…。
――サンデーのほかに、ピノコニーで登場するキャラクターの中で気になった人物はいますか?
花火ちゃんでしょうか。彼女がロビンに変装してサンデーと話すシーンがありまして、そのときも私がロビン役として演じさせていただきました。外見はロビンだけど中身が花火ちゃんということで彼女に興味が湧きましたね。ロビンとは真逆で飄々としながら騙すことを楽しんで、たまに花火ちゃん自身の顔が覗いてしまう演技は、役者としてやりがいを感じた瞬間でした。
ビジュアル的にも花火ちゃんのことが好きなんです。本作はどちらかというと寒色系のキャラクターが多いと思うのですが、そのなかで赤をモチーフにした花火ちゃんを見ると目を惹かれますね。
――最後にメッセージをお願いします。
この壮大な世界観で繰り広げられるエピソードを、これまでもこれからも楽しんでほしいという気持ちが一番です。ストーリーの展開に合わせて皆さんが、「もしかしたらこうなんじゃないか」と考察したりしている姿を見るのがすごく嬉しくて。それだけ本作に興味を持って楽しんでくださっている証拠だと思うので、これからもSNSなどで感想を発信していただいて、開拓者の皆さんと一緒に『崩壊:スターレイル』を盛り上げていけたらと考えています。
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