【ホロライブ】令和のVTuberアイドルと往年のアイドルソングが融合! 宝鐘マリン1stライブ「Ahoy!! キミたちみんなパイレーツ」ライブレポート到着 【今週の人気記事】
2024.12.14 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
カバーが運営するVTuber事務所「ホロライブプロダクション」傘下の女性VTuberグループ「ホロライブ」所属の宝鐘マリンが、1st Live 「Ahoy!! キミたちみんなパイレーツ(ハート)」を2024年12月7日・8日にKアリーナ横浜にて開催。本ライブのオフィシャルレポートが到着しました。
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現在、ZAIKO&SPWNでは本ライブのアーカイブ視聴チケットが販売中。期限まで何度でも見放題となっています。また、好評につき、本公演のグッズ二次販売受付も開始されています。
■配信チケット(SPWN、ZAIKO)
2公演通し券:11,500円(税込)
単日券:6,500円(税込)
※視聴チケットは 2025年1月8日(水)20:00まで購入可能。
※公演終了後、公開準備ができ次第アーカイブ視聴可能となり、2025年1月8日(水)23:59まで何度でもご視聴いただけます。
※2025年1月8日(水)23:59を過ぎると、アーカイブ視聴中でも視聴できなくなります。
■グッズ二次販売
販売期間:2025年1/6(月)18:00まで
※販売期間の期間や注意事項・詳細は、公式HPの販売ページなどをご確認ください。
宝鐘マリン1st Live「Ahoy!! キミたちみんなパイレーツ(ハート)」ライブレポート
2024年12月7日・8日、女性VTuberグループ「ホロライブ」所属の宝鐘マリンが、1st Live 「Ahoy!! キミたちみんなパイレーツ(ハート)」をKアリーナ横浜で開催した。
マリンはホロライブの3期生で、VTuberとしてトップクラスの知名度はもちろん、地上波番組「FNS歌謡祭」「バズリズム02」に出演するなどお茶の間へも知られつつある。普段は軽妙かつ刺激的なトークで視聴者を楽しませつつ、そのイラストスキルやプロデューススキルをもって数々のコンテンツをヒットさせてきた。高クオリティのアニメMVや、ダンス動画などで彼女を知ったという人も多いだろう。自身初のワンマンライブにしてKアリーナ横浜2daysという規模感が、その期待値を物語っていた。2日間、コンセプトの異なる2公演を生バンドで行い、宝鐘の一味(ファンの総称)を熱狂させた。
「出航前夜」と題した1日目は、過去にマリンが3D配信で行い、名物企画となっていた歌謡祭をリアルライブで開催。ゲストに白上フブキ、大神ミオ、天音かなた、戌神ころね、白銀ノエル、雪花ラミィ、さらにサプライズで米米CLUBの石井竜也氏も駆けつけた。まずは、そんな1日目の模様をレポートする。定刻が近づくと、大神ミオと白上フブキがマリンの真似をしながら影ナレを読み上げ、会場を温める。オープニングを迎えたスクリーンでは、ファンの心がそうであるように、ハート型のロゴが大きく脈打つ。ライブのキービジュアルを使ったムービーから、ブラウン管のような画面に切り替わり、昭和を彷彿とさせるノスタルジックなアニメムービーへ。「Ahoy!!キミパイ、いきますよー!」という挨拶とともに通常衣装&ハート型イヤモニのマリンが登場すると、一味は真っ赤なペンライトと歓声で船長を歓迎する。コーレス曲「Ahoy!!我ら宝鐘海賊団☆」「美少女無罪(ハート)パイレーツ」の連続でKアリーナはいきなり最高潮の盛り上がりを見せ、マリンは高らかに出航を宣言した。
M1:Ahoy!!我ら宝鐘海賊団☆
ここからは早速歌謡祭パート。スクリーンに「キミパイ歌謡祭」のロゴが表示されたかと思えば、ステージはバックに海を臨むセットに様変わり。「センチメンタル・ジャーニー」のイントロとともにマリンが登場すると、曲調に合わせてペンライトの揺れもおだやかなものに。<マリンはまだ17だから>のアレンジにクスッと来てしまったのは筆者だけではないだろう。
曲が終わると、ステージ下手側にキミパイ歌謡祭司会役のフブキ・ミオが登場。2人を加えてMCがスタートし、マリンは「上の男たちー、上の女たちー!コメントのきみたちー!みんなかわいい!」とユニークなファンサービスで一味をかわいがった。一方の一味も、マリンの年齢を問われると「17歳―!」の声にまじって「三十路―!」も聞こえてくるなど、定番かつ愛のあるいじりでお返し。いつもの配信のようなやりとりに、会場にもリラックスした空気が漂う。
続いては天音かなたを迎えて、ピンク・レディーの「UFO」をカバー。かなたの黒・青の衣装と、マリンの黒・赤の衣装がユニットのように対照的だ。歌声についても、タイプは違えど二人ともよく伸びる声で、美しいハモりを展開。昭和のアイドルソングと令和のVTuberアイドルが融合し、本家を再現した振り付けで、特別感にあふれたステージを届けた。ミオの曲振りが挿し込まれ、演奏は途切れることなくそのまま「渚のシンドバッド」へ。こちらも交錯するハモリのラインが美しく、最後はスタンドマイクに手をかけるシンメトリーなポーズで終えた。
M4:UFO
MCを経てかなたを見送ると、海賊コートを羽織り、燃え盛る炎の映像演出を背負って「DESIRE -情熱-」。マリンのオッドアイに炎のゆらめきが反射し、力強い歌と挑発的な表情で、大人の美しさを漂わせていた。フブキの初恋トークはミオの進行にさえぎられ、次の曲「初恋」へ。司会組のこうした小ネタも楽しい。照明が上がると、ステージ上の3名はブライト衣装に切り替わっている。ペンライトは白、赤、緑の3色に染まり、奇しくもクリスマスらしい景色に。実はこの日はミオの6周年当日でもあり、会場から「おめでとう!」とお祝いの声出しが贈られた。3人は、「なんてったってアイドル」を披露。ピッタリそろったアイドルステップや、昭和曲ならではのストレートな言葉選びの歌詞、間奏での個性あふれるソロダンスなど、ライブ映えの要素が盛りだくさんだ。
M8:なんてったってアイドル
司会組の2人と交代する形で、クリスマス衣装のころね、ラミィ、ノエルが登場。3人が魔法をかけるような動きをすると、ステージに雪だるまやプレゼントの箱が現れた。最後にラミィの合図で新衣装姿のマリンが登場し、「やかまし娘」が勢ぞろい。マリンの新衣装はシスターをモチーフにしながらも、胸元のハートとフリルを重ねたミニワンピ、大きな角の生えたベールがあしらわれ、背徳的なフェチズムも感じるデザインだ。雪の結晶が降るステージで、4人は「恋人がサンタクロース」を歌い上げた。
M9:恋人がサンタクロース
続く「学園天国」ではスタンドマイクを活用し、元気と笑顔にあふれたパフォーマンス。<Hey>の声出しはもちろん、間奏ではころねとマリンがタップダンスに挑戦するなど、一瞬たりとも飽きさせない。かとおもえば「め組のひと」につなげるという、緩急のあるセットリスト。ムーディーなライトのもとボックスステップで会場を魅了し、そろいのポーズでやかまし娘パートを締めくくった。キミパイ歌謡祭も終盤。昨年、「浪漫飛行 トリビュートアルバム」にマリンが参加した縁から、ここで米米CLUBの石井竜也が登場。2人の歌唱とハモリが、この日限りの歴史的でスペシャルなデュエットを彩った。MCは終始恐縮し合いながらも、互いの衣装についてトークするなど和やかな時間となった。
M12:浪漫飛行
転換を経て、マリ箱こと「I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。」へ。マリンは頭のベールを脱いで登場し、衣装はクラシックロリータな印象に。幼さを感じるロングのツインテールに、蠱惑的な歌詞や振り付けが組み合わさって、危うい魅力にあふれたステージに仕上がった。ここで、本編最後のMC。「歌謡祭ができたのは、2daysいただけたからこそ。君たちのおかげです。ありがとう!」と感謝を伝えた上で、韓国のライブビューイング勢や、配信の推しカメラにも挨拶した。
「明日ついに出航しますから、最後にこの曲をみんなで歌いましょう!」との曲振りから、壮大なイントロで走り出したのは「マリン出航!!」。スクリーンには嵐が広がり、マリンの舵輪を回す動きや望遠鏡を覗き込む動きで、この会場ごと大海原に乗り出したかのような臨場感がある。背景の海は目まぐるしく表情を変えるが、マリンの歌が高らかに響きわたり、一味を導いていく。統率の取れた<ヨホホホホ ハロヘ>の大合唱は圧巻で、ラストには銀テープが放たれた。
M15:マリン出航!!
一度退場したマリンだったが、アンコールに応えて再登場。なかなかエモい空気にできないことに困りつつも、「いろんなホロライブメンバーと歌えて楽しかったし、明日もあるなんて嬉しいー!」と無邪気に小躍りする様子がかわいらしい。終始楽しい雰囲気で、最後の曲「パイパイ仮面でどうかしらん?」へ。VIP席、バルコニー席の一味はチケット特典の仮面を着用し、会場は舞踏会の如くライブに興じる。最後まで歌い切ったマリンは手を振りながらウインクを贈り、退場した。
EN2:パイパイ仮面でどうかしらん?
2日目は、いよいよ出航の日。開演時刻を迎えると、BGMは冒険の始まりを思わせる壮大なものに切り替わり、船出のムービーが流れ始めた。荒波にも屈さず、勇敢に碇を上げる海賊船。甲板に立つゲストの姿や風を受ける宝鐘海賊団の海賊旗に、一味は鬨の声を上げた。ムービーからそのまま出てきたかのような海賊船仕様のステージに、通常衣装のマリンが登場。前日のアンコールからつなげる形で「マリン出航!!」を歌うマリンの目には輝きが宿り、その歌声は昨日よりもさらに伸びやかだ。マリンの指揮に合わせた合唱も、エンディングとオープニングでは、また趣が異なる。
スクリーンには宝箱が現れ、「I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。」へ。曲中、マリンは箱の中にとじこめられてしまい、早着替えを経て再登場。ベースは昨日お披露目した新衣装だが、腕に振袖のような装飾、スカートにロングフリルをプラスした絢爛な差分だ。
M2:I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。
そのまま「幽霊船戦」「スキスキDieスキ超Ayeシテル」へとつなげ、オリジナル曲同士のストーリーに新たな解釈を与える。「幽霊船戦」は体にビリビリ響くバンドサウンドとマリンのまっすぐ響く歌声のマリアージュが心地よく、マリンは膝をつき、祈りをささげるような緻密な所作で楽曲の世界観を完成させた。ステージ上のガイコツがおもむろに踊りだし、「スキスキDieスキ超Ayeシテル」もライブならではの甘く狂気的なステージに。
M3:幽霊船戦
2日目最初のMCは、お決まりの口上とポージングでご挨拶。序盤のセットリストを振り返った上で、海賊船のステージセットも紹介。実はレンタル船だという事情が明かされると、会場には笑い声が起こった。急遽の機材チェックをものともせず、今日も無邪気で楽しそうなマリンは「さあキミパイ、盛り上がっていくぞ!」と盛り上げ、3期生コラボパートへ突入した。
不知火フレアのオリジナル曲「大還元祭!夢のフレアチャンネル!」ではマリンが迫真のラップを轟かせ、白銀ノエルの脱力系ポップソング「イタズラーニャ!」では中毒性と癒しにあふれたビートで盛り上げる。 兎田ぺこらを迎えての「ブライダルドリーム」では、2人でハートを作ったり、両手を合わせたりと、「てぇてぇ」なステージ展開。ソロステージのマリンも輝いていたが、ホロメンと一緒にパフォーマンスをしているマリンはなおのことうれしそうだ。「2024 FNS歌謡祭」の収録パートを経て、マリンとこぼ・かなえるがジャンプで登場。声質に似た所の多い二人は、国を超えて愛される中毒ソング「III」でKアリーナ横浜を揺らした。
M9:III
昨日に続いて、先輩・白上フブキが登場。久しぶりに「しゅこんだワ」の挨拶が復活したり、さらには「ブーン」のアスキーアートのポーズで紅白ウェーブを楽しむなど、長年ラジオで共演していただけあってMCも息ぴったりだ。2人はコラボソング「ピパポ☆ピピプ」と「Happiness World」を連続で披露。「すこだワ」ファンにハッピーを届けた。
M12:Happiness World
海賊船を舞台にケルト音楽が流れるファンタジーな幕間映像に期待感を煽られると、ブライト衣装の3期生が大集合。待ち望んだ最強の4人のステージに、会場の興奮とワクワクは最高潮に。4人の個性と<HOLO!LIVE!>のコーレスを盛り込んだ「REALITY FANTASY」で、3期生ステージをスタートさせた。MCでも、今日の船がレンタルと聞くやいなや手垢をつけようとしたり、サインを残そうとしたりと各々やりたい放題。さらにはバンドメンバーの協力を得て、エアバンド風のパフォーマンスまで楽しんだ。笑いたっぷりのトークから一転して「Our Bright Parade」になだれ込まれると、さすがにこちらの感情も忙しい。スクリーンにホロライブメンバーカラーの流星を背負いながら放たれる3期生の歌声に、一味はクライマックスかと見まがうほどの盛り上がりで応え、3期生とのステージは大成功を収めた。
M14:Our Bright Parade
ソロに戻って、ライブは終盤へ。仮面をつけた2頭の一味くまちゃんを伴って披露するのは、もちろん「パイパイ仮面でどうかしらん?」だ。近づく終幕を忘れようとするかのように、船長と一味は踊りに興じた。
「明日はないのかって思ったらさ、もう泣きそう。『泣かないで』って言って!これでもしエモい空間でマリンが泣かなかったとしても、君たちが言ったからだからね!」と予防線を張りながらマリンが取り出したのは、一味への手紙だ。「あー照れくさ!」「聞かないで!」と繰り返し、肩に力が入ったまま読み上げる様子がいじらしい。手紙の内容はマリンらしい言い回しを盛り込みながら、一味への感謝と恩返しについての思いが綴られたもので、応援しているこちらが自己肯定感を上げてもらったような感覚だ。「間違いなく船長の活動史上、一番の思い出になりました!」は、会場や配信に集まった一味にとって一番うれしい言葉だったのではないだろうか。
「明日はないんだね、もう……」と寂しそうにつぶやいた直後、すぐに「ラストの曲、悔いが残らないように、全力のコール聞かせてください!」と笑顔で圧をかけると、「美少女無罪(ハート)パイレーツ」へ。マリンの笑顔には「最後は明るく終わりたい」という意図がにじみ、目にハートを浮かべたり、唇を指したりと隙のないファンサービス。そんなプロ意識にこそエモは満ちており、ハート型の紙吹雪が舞う中「二日間、ありがとう!君たちはみんなパイレーツです!船長のお宝です!」とのメッセージで締めくくった。
「この船旅をまだまだ終わらせたくない」。そんな思いがのったのか、アンコールを要求する声には昨日よりもさらに熱気がこもっている。マリンはライブTシャツ姿で再びステージに上がり、アルバムから「コンプレックス(ハート)プリンセス」をキュートな振り付けとともに披露。
EN1:コンプレックス(ハート)プリンセス
「思いっきり声出しきってください!最後はこの曲だ!」とつなげた先は、「Ahoy!! 我ら宝鐘海賊団☆」。今日のエンディングも、きっといつかのオープニングへとつながっているだろう。そんな希望を感じる構成で、コーレスを楽しむ一味の顔に浮かんでいるのも、涙ではなく笑顔だ。「出航―!」の掛け声で銀テープが発射し、ライブは大団円を迎えた。
EN2:Ahoy!! 我ら宝鐘海賊団☆
エンドロールに入っても、余韻と興奮はおさまらない。BGM「マリン出航!!」のインストに合わせて一味が奏でた<ヨホホホホ ハロヘ>の大合唱は、船長に届いていただろうか。これからも、マリンの船が向かい風を進むときは、一味の声援が推進力となるだろう。その航海は、順風満帆ではないからこそ面白い。
取材・文/ヒガキユウカ
写真/Takashi Konuma
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