【ホロライブ】星街すいせいが会場に青い炎を燃え上がらせる! ゲストに花譜、ツミキも参戦の「Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 “Spectra of Nova”」大阪公演ライブレポート 【今週の人気記事】
2024.12.15 <PASH! PLUS>
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カバーの女性VTuberグループ「ホロライブ」所属・星街すいせいによる初のライブツアー「Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 “Spectra of Nova”」の大阪公演が2024年12月10日(火)に埼玉スーパーアリーナにて開催されました。本記事ではそのライブレポートをお届けします。
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花譜、ツミキも参戦で会場は大盛りあがり! 「Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 “Spectra of Nova”」ライブレポート
12月10日(火)、ホロライブの星街すいせいによるライブツアー「Hoshimachi Suisei Live Tour 2024 “Spectra of Nova”」の2回目の公演が、大阪舞洲おおきにアリーナで開催された。一回目の公演でさいたまスーパーアリーナの大舞台に立った彼女は、今回も歌とパフォーマンスはフルパワー。それでいて緊張を感じさせず、楽しそうに歌っているのが印象的だった。サプライズゲストも訪れた今回のステージの様子をお伝えしたい。
開場前アナウンスは今回も星街すいせい本人。大阪らしくたこやきネタも交えながら会場をほんわかムードで温める。聞いていて心がほぐれるような、普段の配信時の楽しさを思い出すようなアナウンスだ。星街すいせいのライブはどんな広い会場でも、このやんわりしたノリと完璧なパフォーマンスのメリハリがしっかりしている。
そして開演して1曲目は「駆けろ」。さいたまスーパーアリーナでも開幕で歌われたこの曲は、ライブを力いっぱい突っ走るという星街すいせいのみずみずしさと力強さを感じさせるロックチューンだ。会場がこの曲で盛り上がらないわけはない。一瞬でおおきにアリーナに水色の火をつけた。
2曲目は「先駆者」。早速さいたまスーパーアリーナのライブとセットリストと変化した。低音から中音域の重さが印象に残る楽曲だ。会場に対して自分の存在を知らしめんとするばかりに、パンチのある歌声が響き渡る。繰り返されるずっしりとした「Woah, woah」が、さらにじわじわと会場を温める。
3曲目の「AWAKE」は前回の公演で披露された新曲。クラブミュージックスタイルのこの作品は、星街すいせいの楽曲の中でも特に、令和のギャルのようなたくましさいっぱいな、ノリのいい作品。身体が踊りだしそうになるこの曲にあわせて、会場の青く染まったペンライトも激しく動き出す。「かっこいい星街すいせい」を見たかったら、是非この新曲をMV)ともどもチェックしてほしい。
最初のMCタイムでは「おおきにおおきに~」と楽しそうに走り回りながら手を振る星街すいせい。前回のさいたまスーパーアリーナでは携帯を取り出してMVのプレミア公開枠を立てるというユニークな見せ場を作った彼女だが、今回は携帯でやろうとしていたネタがあったものの携帯を楽屋に忘れてしまう、というまさかのハプニング。それをトークのネタにできる機転のききかたは、さすが配信者。それに対して「かわいい!」というコールが入る観客のノリの良さは、さすが大阪の星詠み(星街すいせいのファンネーム)。
配信を観ている人や韓国のライブビューイング組に向けてのファンサも欠かさない。アーティストでありアイドルである星街すいせいが愛される所以のひとつはこういうサービス精神だろう。
一度戻ってから、王子様でお姫様なステージ衣装に着替えて登場。キリッとした芯の通った歌声が魅力の「自分勝手Dazzling」と、楽しさいっぱいのハッピーチューン「Starry Jet」をメドレーで披露。特に「Starry Jet」は前回のライブでもキモのひとつになった楽曲。星街すいせいが手を差し伸べて、一緒に彗星になろう、一緒に飛んでいこう、という内容の歌詞だ。星街すいせいはこの歌を歌いながら、会場全体を盛り上げるべく楽しそうに煽る。
今回も「CLAPまねっこゲーム」が実施されている。星街すいせいが気まぐれに選んだリズムを会場も真似をするというものだ。こちらも会場はノリノリ。まさに、彼女がみんなに手を差し伸べて、楽しい世界に引っ張っていくかのようだ。
6曲目はファッショナブルなテイストの新曲「DEADPOOL」。ここで下からVSingerの花譜が登場。会場から歓声があがった。この曲は星街すいせいと花譜のコラボ曲第二弾。曲のあとのMCパートでは、ふたりが初めてこの曲を受け取ったときにLINEで大盛りあがりしたことも明かされている。普段からかなり仲が良いようだ。
小ボケで笑いを取る花譜、盛り上げ上手な星街すいせい、ふたりのトークに対して会場では笑い声が絶えなかった。
星街すいせいと花譜は度々コラボを行っている間柄。正式なコラボ楽曲としてすでにMVが公開されている「一世風靡」が続けて披露された。キリッとした強さが魅力の星街すいせいのボーカルと、ふわっと柔らかくも芯の通った花譜のボーカルは相性が抜群にいい。跳ねるようなテンポのこの曲を、ふたりが笑顔いっぱいで歌う様子は見ていて心がウキウキしてくる。水色とピンクという髪色の対比も、ステージ上だとよく映える。
バーチャルシンガーの矜持を訴える歌詞を、歌姫ふたりが広い会場に突きつけた。もちろん来ている観客はふたりの生き方については百も承知だろう。それだけでなく、ふたりはもっと広い世界に向けて、バーチャルシンガーの魅力を届けてくれるに違いないと確信させてくれるステージだった。
衣装を着替えてから入った8曲目は、こちらもライブに欠かせない「灼熱にて純情(wii-wii-woo)」。不思議な姿のダンサー4人と共に現れた星街すいせいは、がなり混じりの低音ボイスをかっこよく聞かせてくれた。さいたまスーパーアリーナ同様、この会場でもステージ前で炎の柱があがる演出が入る。彼女のパワー系ボーカルを楽しむにはもってこいのこの作品、映像も含め演出がど派手でワクワクさせてくれる。この歌になると会場のペンライトが真っ赤に染まるのも見ていてたのしい。
頼もしさとかっこよさが光る「TRUE GIRL SHOW」、切なさとやりきれなさでいっぱいの「なんもない」と曲が続く。この2つの曲は歌い方のベクトルが極端に異なるため、その歌いわけの技術に驚かされる。と同時に「TRUE GIRL SHOW」では大人びたボーカルの合間に「彗星のごとく現れたスターの原石!」とかわいらしい声でMCを挟んでいる。ここでの声の切り替えがまた別人レベルで驚かされるので、是非聞いてみて欲しい。
ここでシークレットゲストとして、ミュージシャンのツミキが登場。ギターを弾きつつボーカルも入れる、というサプライズを見せてくれた。まずはツミキの代表曲のひとつである「フォニィ」を星街すいせいがカバー。アップテンポなこの曲は星街すいせいもカバーをしていたことがあり、そのMVは5294万再生という驚異の数字を誇っている。
今回のライブ版ではバンド演奏であることもあって、MVと全く違うテイストのアレンジになっている。歌い方もかなり変わっており、MVでは感情大爆発の熱がこもったボーカルで、今回のライブでは歌う楽しさを満喫しているかのよう。是非聴き比べてみてほしい。
そして星街すいせいとツミキのタッグといえば「ビビデバ」。一億回再生を超えた超人気楽曲だ。ふたりのトークでは「令和のシンデレラ」を作ってほしいとツミキに依頼が来て困惑したこと、星街すいせいが収録のときに体調不良でツミキが来られなかったことなど裏話もポンポン飛び出した。
ツミキのギターの入った「ビビデバ」はより一層ポップさを増しており、ダンサブルで楽しさマシマシな曲になっている。「大変身メイクアップ」の歌詞パートで「Nova衣装」にチェンジ。かっこよさとかわいらしさを兼ね備えたこの衣装は、星街すいせいが歌を楽しんでいるのをより強く引き立てる素敵なデザインだ。今回も彼女は「ビビデバ」を、楽しくて仕方ないという様子で歌って見せてくれた。
ここからは星街すいせい曰くバラードパートに移行。「Andromeda」「放送室」「ザイオン」としっとり思いを込めた曲が続く。特に「Andromeda」の最初のアカペラパートの安定感には驚かされる。広い会場の中、響くのは星街すいせいの声だけ。安定しているだけでなく、情感をたっぷり込めた彼女の歌い方、そこから静かに入るピアノの音、盛り上がっていくバンドの音となだらかに盛り上がるスタイルにはゾクリとさせられる。
星街すいせいはこの3曲について「色んな気持ちがこもった3曲」と述べている。この3曲はハッピー感を抑え、感情を強めに入れて歌っているため、ボーカルスタイルもそれまでと少し異なっている。聞く人によって、また聞くタイミングによって捉えられる意味合いが異なってくるような、複雑な表現のボーカルになっているのも見直しておきたいポイントだ。
16曲目の「GHOST」は、星街すいせいを形作る重要な作品のひとつ。さいたまスーパーアリーナでもVTuber・VSingerの存在についての苦悩を綴った歌であることを述べていた。今回も自身の存在が、努力が見てもらえないことの逆風について語っている。世間から出てくる「ボタンひとつで歌ったり踊ったりできちゃうんだろう」「お前楽してていいな」などの、まるで彼女がここに実在していないかのような冷淡な世間の言葉に対して「確かにここにいるのに!」という叫びが詰め込まれたこの曲は、VTuberとして長く活動し、さいたまスーパーアリーナ、武道館公演をつかみ取った彼女だからこそ歌える重みがある。
前回同様に叫んだ「私のこと見えてますよね!」「私はここにいますよね!」という言葉に対し、この会場にいる観客ほぼすべてが同意した。このコール&レスポンスは、VTuberが表現者として新たな一歩を踏み出し、自らの存在のあり方を知らしめた、大きな一歩だ。彼女が歌詞を書いた「GHOST」には沢山の苦悩が込められているが、ステージで披露するその歌声は、苦悩から解放されたかのように、爽やかだ。
ラストの曲「ソワレ」は締めにふさわしい華やかな作品。曲の構成はかなり複雑で、音とリズムはトリッキー。これを難なく歌いハッピーさをばらまけるから、星街すいせいはすごい。この曲を聞けば、彼女の歌がしっかりとした音楽的な基礎力の上に成り立っているのがよくわかる。
アンコール1曲目は「天球、彗星は夜を跨いで」。星街すいせいがホロライブに入る前、個人で活動していたときにリリースした、彼女の人生を左右した大切な作品だ。さいたまスーパーアリーナでもアンコール1曲目にチョイスされていたが、苦悩を込めて作られていた曲が広い会場に解き放たれていく様子は、彼女の駆け上がってきた物語を見ているかのようだ。
そしてアンコール2曲目はもちろん「Stellar Stellar」。「THE FIRST TAKE」でも披露され、多くの人を魅了した楽曲だ。VTuberを知らない人に、自らの存在を知らしめた作品だ。
彼女はVTuberファン、活動中のVTuber、YouTubeやTikTokなどで曲に出会った人など、色々な人にとって希望の星だ。さいたまスーパーアリーナ、舞洲おおきにアリーナを満席にし、その歌でたくさんの人を喜ばせている。少し前まではVTuber・VSingerは色眼鏡で見られていたかもしれないが、彼女はそんな偏見を蹴散らして、自らの歌唱力とエンターテイメント精神で、有無を言わさずに駆け上った。
舞洲公演は特に、彼女がファンに寄り添い、その手を引いて進んでいくスタイルがより顕著に歌い方に出ていた。どんなに広い舞台だとしても、MCパートでは配信のときと同じような距離感で、いつものノリを崩さずにやり取りをしていた。歌では観客と向き合いながらさらに上に向かう力を見せてくれた。この近さと、果て無き高みを目指し続けるパワーが彼女の魅力だろう。
ツアーは12月28日の福岡を残すのみになったが、その次には彼女が夢に描いていた武道館公演がある。彼女の素晴らしい星の光「Stellar」は輝きを増すばかりだ。
【セットリスト】
01.駆けろ
02.先駆者
03.AWAKE
04.自分勝手Dazzling
05.Starry Jet
06.DEADPOOL feat. 花譜
07.一世風靡
08.灼熱にて純情(wii-wii-woo)
09.TRUE GIRL SHOW
10.なんもない
11.フォニィ
12.ビビデバ
13.Andromeda
14.放送室
15.ザイオン
16.GHOST
17.ソワレ
en01.天球、彗星は夜を跨いで
en02.Stellar Stellar
ライター:たまごまご
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