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映画『溺れるナイフ』大ヒット記念舞台挨拶レポート

2016.11.14 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

この作品は菅田将暉とって「瘡蓋(カサブタ)」、小松菜奈にとって「10代最後の輝き。」

 2016年11月12日(土)、TOHOシネマズ渋谷にて映画『溺れるナイフ』の大ヒット記念舞台挨拶が行われた。

 映画『溺れるナイフ』は11月5日(土)の公開から1週間で17万人以上の動員を記録するなど文字通りの大ヒット中だ。それを記念して、W主演を務めた小松菜奈、菅田将暉の2人が舞台挨拶に登壇し、会場から大歓声で迎えられた。本作の大ヒットを受けて、小松は「公開から1週間経って、たくさんの方々に観ていただいていていると聞いてとてもびっくりしている」、菅田は「簡単な映画ではないですが熱いラブストーリーに仕上がっています」と作品への想いと集まった観客へ感謝を述べた。すでに鑑賞したファンからTwitter上で「美しい」、「泣けました」などの感想が相次いでおり、そんな作品を最初に観たときのことを小松は「出来上がったんだという単純なうれしさがあった。ちゃんと公開されるか不安な現場だった」と撮影当時を思い出しつつ、「和歌山の大自然のなかで2人が惹かれ合って、ぶつかり、葛藤する姿が眩しいと思った。」と感想を述べた。一方菅田も、撮影中に監督の「あの、鳥入れたい」という発言によって3時間待たされたことを明かし、「長い待ち時間であったけれども、出来上がったモノを観ると、コウと自然が共存していた。監督が待った時間はダテじゃないな、と思った」と山戸監督の演出方法に感服している様子だった。

 そんななかで印象的なバイクシーンについて“ゲリラ撮影”だったとことが2人から語られた。セリフも山戸監督が言った言葉を小松と菅田が復唱する演出方法だったらしく、菅田は「ニュースタイルです」と場内の笑いを誘った。特に大きな反響となっているのが2人のキスシーン。「超絶ヤバい!」などこれまでの青春恋愛作品とは一線を画す感想について、初日舞台挨拶上で「壁ドン、顎クイの練習は全く意味なかった」と語っていた菅田は「原作通りの“顔ペロ”。忠実に“超”の“絶”にやった!」と自信を覗かせると会場からは笑いが。小松も「『溺れるナイフ』独特の表現の仕方。このシーンは結構、(菅田とアドリブで)会話してやったけどその部分は全部カットされていた」と語ると再び場内からは笑いが起こっていた。

 この日は上映終了後の舞台挨拶ということで観客からの感想や質問に答えることに。菅田が直接マイクを観客に持っていくというサプライズ対応に、会場からは歓声と悲鳴が起きた。興奮気味の観客からの「もし、2人でまた共演するとなったらどんなジャンルがいいですか?」という質問に対して「ハッピーなのがやりたい、でもどうやってやるかわからない」と菅田が答えれば、小松も「ハッピーなのがやってみたいけど、暗いほうがやりやすい。(菅田は)信頼できるし、燃えます!」と2作目の共演を経て、菅田に絶大な信頼感を寄せていることを伺わせた。すると、菅田は「舞台は!?」と提案すると「嫌だ」と即答する小松に会場は爆笑に包まれていた。

 さらに、和歌山県で17日間というタイトな時間の中で厳しい撮影が続いた本作。その総まとめとして「私にとって『溺れるナイフ』とは?」という質問に小松は「10代最後の輝き。」と答え、その理由について「撮影当時19歳だったので、あの時の気持ちは、山戸監督の初めての大きな映画だったということもあり、頑張らなきゃなという気持ちと、10代にしかないエネルギーや感情がみなぎっていて、その姿を撮影していただけて、映画にしていただけたということは一生の宝物です。いろいろ大変だったことや葛藤も全部です。」と語った。一方で菅田は「瘡蓋(カサブタ)」と独特の回答。その理由に「1年前に受けた切り傷がいま、カサブタなのかなと。撮影当時、身も心も擦り傷だらけだったんです。ナイフということもあって。完成しないかも、映画として観てもらえないかもしれないというヒリヒリ感もあって」と作品への責任感と想いを語った。

 最後に菅田は「大ヒットということで、この1週間は不安でしたけど、お客さんが入っていることにうれしく思います。直接、生の声が聴けて心が晴れる思いです。」と率直に感想を述べると、小松も「寂しいという現場にはなかった想いがあります。この映画が公開されてたくさんの方に観ていただいて、色々な感想がある中で公開されてよかった。身を削る思いで撮影した作品にたくさんの人に足を運んでいただいてうれしいです。私にとって特別な作品になりました。」と述べ、大歓声に包まれた大ヒット舞台挨拶は幕を閉じた。
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DATA
■『溺れるナイフ』大ヒット記念舞台挨拶

日程:2016年11月12日(土)
場所:TOHOシネマズ渋谷 スクリーン3
登壇者:小松菜奈(望月夏芽役)、菅田将暉(長谷川航一朗役)

■映画『溺れるナイフ』
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ROADSHOW:2016年11月5日(土)からTOHOシネマズ渋谷ほかにて上映中

STAFF:
 原作=ジョージ朝倉『溺れるナイフ』(講談社『別冊フレンド』刊)
 監督=山戸結希
 脚本=井土紀州、山戸結希
 音楽=坂本秀一
 製作=「溺れるナイフ」製作委員会(ギャガ/カルチュア・エンタテインメント)
 助成=文化芸術振興費補助金
 企画協力・制作プロダクション=松竹撮影所
 制作プロダクション=アークエンタテインメント
 企画・製作幹事・配給=ギャガ 

主題歌:『コミック・ジェネレイション』ドレスコーズ(キングレコード)

公式HP:http://gaga.ne.jp/oboreruknife/

CAST:
 小松菜奈、菅田将暉、重岡大毅(ジャニーズWEST)、上白石萌音、志磨遼平(ドレスコーズ)

STORY:
 あの頃、君が世界の全てで、私たちは永遠だと信じていた―。15歳の夏。東京から遠く離れた浮雲町に越してきた、人気モデルの望月夏芽(小松菜奈)。退屈でウンザリするようなこの町で、夏芽は体を貫くような‘閃光’と出会ってしまう。それは、コウと呼ばれる少年・長谷川航一朗(菅田将輝)だった。傲慢なほどに激しく自由なコウに、反発しながらも、どうしようもなく惹かれてゆく夏芽。コウもまた、夏芽の美しさに対等な力を感じ、やがてふたりは付き合いはじめる。「一緒にいれば無敵!」という予感に満たされるふたり。しかし浮雲の夏祭りの夜、全てを変える事件が起きるのだった―。失われた全能感、途切れてしまった絆。傷ついたふたりは、再び輝きを取り戻すことができるのか。未来への一歩を踏み出すために、いま、ふたりがくだす決断とは―。

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